世帯年収400～600万円の人の多くは「生活できないわけではないけど……」と語る。彼らの悩みの種は、子育て費用の捻出や税金の支払いだ。神奈川県に住む、世帯年収550万円の40代前半男性（流通・小売系／正社員）は、現在の生活について、
「子どもの進学費用や生活費でイッパイイッパイです。コンビニに行くのもちょっと悩みます。税金や家賃が高いので、毎月ため息しか出ません」
と愚痴をもらす。世帯年収400～600万円の、ほかのキャリコネニュース読者の声も見てみよう。（文：大渕ともみ）
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奨学金返済中の30代男性「同僚とは額面100万円相当の差を感じる」
神奈川県の30代前半男性（メーカー系／正社員／世帯年収550万円）は、学生時代に借りた奨学金を返済中。それが原因で「同僚とは額面100万円相当の差を感じる」と本音をこぼす。男性は、
「比較的田舎に近い場所に住んでいるので、生活自体は何とか成り立つ。でも、結婚できるほどの余裕はない。これまで国策で大学進学を進めてきたのだから、せめて税金面の控除などを検討してほしい」
と要望を述べた。たとえ自分の意志で奨学金を借りていても、いざ返済が始まれば、助けの手を求めたくなるのかもしれない。
香川県の40代前半男性（IT・通信系／正社員／世帯年収500万円）は「地方都市在住です。贅沢をしなければ暮らしていけます」と語る。男性は1人の子どもの父親だ。「奨学金も使いつつ、子どもを国立大学へ進学させました」と明かし、
「子育て費用を公金から欲する人のネット記事をよく見かけます。しかし、それはおかしいのでは？」
と持論を展開。「特に、値段を気にせず買い物できるような暮らしをしている人たち。子育て費用の支援を求める前に、生活の見直しが必要だと思う」と苦言を呈した。
「自分や家族が受ける公的サービスを考えると、税金が高いとは思えなかった」
高知県の60代前半男性（不動産・建設系／アルバイト）は「現役時代の終盤は、年収1200万円以上あった。今は定年退職をしたので、私のアルバイト収入と年金、妻のパート収入で世帯年収500万円くらい」と綴る。男性は「扶養家族もいなかったため、それなりの税金を支払ってきた自負がある。それでも自分や家族が受ける公的サービスを考えると、税金が高いとは思えなかった」と切り出す。
「税金に不満がある人に、ぜひ言っておきたい。公共施設や道路、河川、海岸などの管理と維持。さまざまな貸与物品やサービス。身の回りのことで、税金に関わってないことを探すほうが難しい」
さらに男性は「多くの人は、受ける公的サービス以上に納税してくれている人や企業に対して、感謝するべきだと思うけど」と付け加える。
かつては年収1200万円以上だった男性に「税金が高いとは思えない」と言われては、何も言い返せない。「もう少し税金が安ければいいのに」と思う気持ちがあったとしても、今ある税金の恩恵には素直に感謝すべきかもしれない。
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