パートナーに不倫された人は、「離婚するか、再構築するか」の二択を必然的に迫られる。離婚すれば、気持ちはスッキリするだろう。しかし子どものことを考えれば、親子が離れ離れになるのはつらいかもしれない。再構築するとしても、以前のような信頼関係を取り戻すのは極めて困難だ。
妻に不倫されたことがある30代男性は、再構築を選んだ。今回はその決断を下すまでの修羅場や葛藤を詳しく紹介しよう。(文:林加奈)
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寝ている妻のスマホを覗くと「不倫相手との卑猥な会話ばかり」
男性が妻の不倫を確信したのは、結婚から10年を迎えるころ。当時、子どもが5歳で2人目が欲しいがなかなか授からず、お互いに検査をしようと話し合っていたころだったという。ところがある時、妻からの拒絶が増え、男性は不倫を疑うようになる。
「最初のうちは仕事で疲れているし、そんな気分じゃないのだろうと信じていました。ところが、妻が仕事の研修に行くとき、『デートに行く前の乙女か』ってくらい服を選んでいて、下着もおしゃれ用のものばかり。あからさまに浮かれているのがわかりました」
その日、妻は研修後に酒を飲んで帰宅。子どもを寝かしつける前に妻が先に寝てしまったという。男性は子どもを寝かしつけた後、こっそり妻のスマホのロックを解除すると、「そこには不倫相手との卑猥な会話ばかりが残されていた」と明かす。
「二人目が欲しいって言ってたくせに、俺と拒否してよその男と…完全に裏切りだろと思いました」とすっかり呆れた男性は、そのLINEの会話を妻の両親に見せることにした。そのときの修羅場をこう綴っている。
「義父はため息ばかりで何も言わず。義母は軽くパニックを起こして泣きながらソワソワしている。酒に酔って寝ていた嫁が起きてきて『どうしたの?』と聞くので『心当たりあるだろ?』と言うと『もうやめて!』と義母は大泣き。話し合いを試みるも一向に進展がない状態が続いた」
「本当は冷めていますが、子どもが好きなので離婚はしません」
自分の浮気が夫だけでなく親にもバレてしまった妻。義父は「馬鹿野郎だな」の一言のみで、義母はパニックになって泣き続けている。そんな修羅場に耐えられなかったのか、なんと妻は突然立ち上がって車の鍵を持って玄関に向かったという。
「『どこに行くんだ!逃げるな!』と言うと嫁は『どこにも行かない!もう死にたい!いい子でいるのはウンザリだ!あぁー!!』と泣きじゃくって大騒ぎ。叫びたいのはこっちだわ。と思いながら嫁を落ち着かせました」
話し合った結果、妻は仕事を辞め、離婚はしないことになった。
「一度目なのでとりあえず許すことにしました。本当は冷めていますが、私自身子どもが本当に好きなので、別れないことには納得しました」
しかし、簡単に許せたわけではなく、「殺意が湧くことも虫唾が走ることもありました」と葛藤の日々が続いていたとも明かしている。しばらくして妻は第二子を出産。DNA鑑定の結果、男性の子どもとわかったので「これから徐々にやり直していこうと思います」と語っている。
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