2021年F1プレシーズンテストで王者メルセデスは苦戦したが、セバスチャン・ベッテルは、メルセデスが開幕戦バーレーンGPでは調子を取り戻し、レッドブル・ホンダと勝利を争うことになると確信している。
サクヒールで行われたプレシーズンテスト初日、メルセデスはいくつかのトラブルに見舞われ、ギヤボックス交換により多くの走行時間を失うことになった。
テスト2日目以降、改善は見られたものの、メルセデスの走りには精彩がなく、最終日午後にルイス・ハミルトンがマークした自己ベストタイムは、レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンによる3日間総合最速タイムから1秒も遅いものだった。
しかしベッテルは、メルセデスが2021年シーズンを劣勢のままスタートするとは考えていない。
「メルセデスは過去数年、奇跡的な走行距離を稼いできたが、今年はそれができなかったということは言えるだろう」と、メルセデスエンジンを搭載するアストンマーティンAMR21に乗るベッテルは語った。
「僕はそれでも、彼らは開幕戦までには調子を取り戻すと確信している。一方でレッドブルは彼らがやるべきことをやっている。それは挑戦することだ。だから(勝つのは)メルセデスかレッドブルか、ということになると思う」
同じくメルセデスエンジンを使用するウイリアムズのジョージ・ラッセルも、ベッテルの楽観的な考えに同意するコメントをしている。
「上位チームの状況はあまりチェックしていなかったが、調子はどうか尋ねはした」とラッセルは語った。
「彼らはメルセデスだ。うまくいくようになるだろう。僕としてはそのことに疑問を持ってはいない」
フェラーリのカルロス・サインツJr.も、メルセデスが深刻な状況であるという推測を打ち消した。一方で、テストではレッドブルと、自身が昨年まで所属していたマクラーレンの強力なパフォーマンスが印象的だったと指摘している。
「メルセデスや他のチームについて目にしたことを信じてはいない。まだ(そう判断するのは)早すぎる」
「レッドブルは調子が良さそうだね。それからマクラーレンは上位にいくはずだ。以前より小型のエンジンを載せることになり、マシンの空力が改善する。パワーも増すし、良くなるばかりだ。だからマクラーレンは一歩前進すると思う」
「アルピーヌも悪くなさそうだね。フェラーリに何ができるかについては、様子を見ていこう」