SMBCコンシューマーファイナンスは3月17日、「30代・40代の金銭感覚についての意識調査2021」の結果を発表した。調査は2月にネット上で実施し、30~49歳の男女1000人から回答を得た。
30~40代の平均貯蓄額は283万円だった。年代別にみると、30代は230万円で、40代は364万円。2019年12月実施の前回調査(192万円)からは91万円増加していた。
一人で行動・消費するのにかける平均額は月9637円
他方で「毎月自由に使えるお金はいくらあるか」と聞いたところ、最多は「1万円」(30.4%)だった。このほか「2~3万円」(18.5%)、「1~2万円」(16.6%)、「4~5万円」(14.6%)にも多くの回答がみられ、平均は3万192円だった。
前回調査(2万6885円)と比較すると、平均3307円増加していた。年代別にみると、30代では4256円、40代では2359円の増加。調査会社は「コロナ禍で生活様式が一変し、お小遣い事情に変化があったという人が多いのではないでしょうか」と考察している。
続いて「一人で行動・消費することにお金をかけたいか」と聞いたところ、合計66.4%が「非常にそう思う」(21.1%)または「そう思う」(45.3%)と回答した。性年代別にみると、「そう思う」と回答した人は、女性に比べて男性の方が高くなり、40代男性(70.8%)で最も高かった。
さらに、80.4%が「実際に一人で行動・消費することにお金をかけている」と回答。1か月にかけている平均額は9637円だった。前回調査(60.6%)と比較すると、お金をかけている人の割合は19.8ポイント上昇していた。
一方で全体で74.0%が「親しい人(家族や友人など)と楽しく過ごすためにお金をかけたい」と回答。性年代別では、30代女性が78.8%で最も高かった。実際に「お金をかけている」という人は70.5%。一か月にかけている平均額は8438円だった。
「年収がどんなに多くても結婚したいと思えない」 前回調査から増加
有職者805人に残業時間や収入、時間の使い方、仕事後の消費について、コロナ禍前からの変化を聞いたところ、残業時間では合計11.9%が「非常に増えた」(3.1%)または「やや増えた」(8.8%)と回答した。一方で「非常に減った」(12.3%)または「やや減った」(10.1%)と答えた人は合計22.5%だった。
家事時間では「増えた」とした人が合計40.4%、家族と過ごす時間では同41.2%となった。また、仕事後の消費では「減った」が合計36.6%に。コロナ禍で、仕事後に会食や買い物を控える人が増えたことが考えられる。
また、全回答者1000人に結婚しようと思える世帯年収額を聞いたところ、年収400万円でしようと思える割合は32.2%だった。年収500万円でしようと思える割合は50.6%、年収600万円でしようと思える割合は62.1%だった。
前回調査と比較すると、年収500万円で結婚しようと思える割合は3.3ポイント減少。「年収がどんなに多くてもしたいと思えない」と回答した人の割合は5.1ポイント上昇し、年収に関係なく結婚に消極的な人が増加する結果になった。
次に、出産・子育て(1人)をしようと思える世帯年収額を聞いたところ、年収500万円でしようと思える割合は39.7%、年収600万円でしようと思える割合は53.5%だった。前回調査と比較すると、「年収がどんなに多くてもしたいと思えない」と答えた人は5.8ポイント上昇し、年収に関係なく1人目の出産・子育てに消極的な人が増加していた。