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WRC9連覇の名コンビに幕。セバスチャン・ローブ、2022年ダカールは新ナビゲーターと参戦へ

2021年03月18日 12:11  AUTOSPORT web

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BRXハンターで2021ダカールラリーに参戦したダニエル・エレナ(左)とセバスチャン・ローブ(右)
元WRC世界ラリー選手権9連覇王者のセバスチャン・ローブは3月17日、自身のTwitterを更新し23年にわたってともに戦い、成功を収めてきた“盟友”ダニエル・エレナとの離別を発表。2022年のダカールラリーに向け、ナビゲーターを変更する意向を明らかにしている。

 言わずと知れたラリー界のレジェンド・ドライバーであるローブと、彼のコドライバーとして長年、共闘してきたエレナの名コンビに幕が降ろされることとなった。

 彼らの成功の物語は1998年のラリー・ナショナル・ヴァル・ダグーから始まった。2001年のジュニアWRCを制したフランス人とモナコ人のペアはその後、2004年からシトロエンとともに前人未到のWRC9連覇の偉業を成し遂げる。

 ローブがWRCフルタイムドライバーを引退した2013年以降にも3勝を挙げた彼らは、並行してダカールラリーに挑戦。プジョーワークスの下で2度目の参戦となった2017年に総合2位、2019年には総合3位となり2度の表彰台を獲得している。

 しかし、2年ぶりの出場となった今年1月のダカールラリー2021では、新しい電子ロードブックシステムに苦戦。ナビゲーションエラーが相次いだことで序盤から大きな遅れをとり、最終的にはプロドライブが製作した『BRXハンター』のメカニカルトラブルが原因で、競技8日目の“ステージ8”を完走できずリタイアを喫した。

 今回のコンビ解消は、この直近のダカールの内容が影響しているとみられ、ローブは「5回のダカールをともにした後、チーム(プロドライブ)と話し合った結果、僕たちは何か別のことに挑戦するのが良いのではないか、という結論に達した」とのコメントを投稿した。

 その一方、長年の盟友との別れを惜しみ「2022年に(エレナと)チームメイトとしてスタートできないのは、心苦しくもある」と続けている。