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ミスター・ジェントルマン、オオスミタケシと吉井雄一の2人が手掛けた最後のコレクション発表

2021年03月18日 00:52  Fashionsnap.com

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ミスター・ジェントルマン 2021年秋冬コレクション Image by: FASHIONSNAP.COM
「ミスター・ジェントルマン(MISTERGENTLEMAN)」が3月17日、生前のオオスミタケシ氏と吉井雄一氏がともにデザインした最後のコレクションを発表した。関わりの深い人々を招いてランウェイショーを開催し、その模様をライブ配信。終了後に献花式が行われた。

 オオスミ氏は、1月24日に入院していた病院で敗血症のため47歳という若さで死去。亡くなる直前まで、病室でミスター・ジェントルマンの最新コレクションの製作を進めていたという。吉井氏は今回、2人でデザインを手掛けたコレクションに、オオスミ氏にまつわるアイテムをプラスし、ランウェイで披露した。
 2021年秋冬コレクションは、ミスター・ジェントルマンならではのクリーンなアイテムやレイヤードスタイルをベースとしながら、メッセージ性の強さが特徴。人類が直面している危機や不安を超えた先にあるべき愛と平和を願う「FREE YOUR MIND」「Love is love」といった様々なキーワードを、グラフィックに落とし込んだという。
 カラーはベージュやモスグリーンを基調に、BGMに起用した曲の歌詞に登場するウィステリア(藤色)やパープルを差し込み、ムートン、ボア、ダウン、エコファーといったボリューム素材を効果的にミックス。ポンポン付きのニット、レッグカバー、ベルトバッグ、新聞柄のストールといったアクセサリー感覚のアイテムがアクセントになった。また、ブランド初となる「Gショック(G-SHOCK)」とのコラボレーションを発表。異なるジャンルの曲をマッシュアップするように、臆せず自由な感覚でファッションを楽しむスタイルが提案された。
 カモフラージュ柄は、オオスミ氏が手掛けていた「フェノメノン(PHENOMENON)」のオリジナル「レモンツリーカモ」と「ブルータイガーカモ」の復刻。MA-1のアームカバーや後半に登場したシャツワンピースのレイヤードスタイルなど、フェノメノンを代表するコレクションである2010年のデビューショーを彷彿とさせるルックも登場している。
 ショーが終わると会場が暗転し、ランウェイの前方にオオスミ氏の写真と献花台が用意された。オオスミ氏がBig-Oの名で参加した大沢伸一率いる「モンド・グロッソ(MONDO GROSSO)」の楽曲「ONE TEMPERATURE」が流れる中、来場客が一人一人、白い薔薇を手向けて追悼した。


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