コルベット・レーシングはWEC世界耐久選手権の2021年シーズン開幕戦、スパ・フランコルシャン6時間レースへの参加を決定するとともにル・マン24時間レースへの復帰、ならびに世界選手権参戦に向けた取り組みを確認した。
IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権GTル・マン(GTル・マン)クラスのディフェンディング・チャンピオンであるコルベットは、オリバー・ギャビンとアントニオ・ガルシアのために1台のシボレー・コルベットC8.Rを使用して5月1日に開催されるスパ6時間レースに参加する。このプログラムは同チームにとってベルギーの名物サーキットでのデビュー戦となる。
コルベットは当初、今季開幕戦として開催される予定だったポルティマオ8時間レースにエントリーしていたが、シリーズがカレンダーを変更。同レースは伝統的なル・マンの日程(6月12~13日)で行われ、24時間レースは8月21~22日に延期された。
Sportscar365は、IMSAがGTLMクラスをデトロイト・グランプリ(6月4~5日)に含める可能性が高いため、当初はカードに含まれていた2回目のル・マン前の外出がプラット・アンド・ミラーが運営するチームにとって、もはや実現不可能であることを理解している。
スパではギャビンが昨年のウェザーテック・スポーツカー選手権でシーズンを終えたセブリング12時間以来、初めてチームに復帰することになるが、現時点では1回限りの出走となる見込みだ。
サードドライバーのニッキー・キャツバーグとアレキサンダー・シムズを含むコルベットの2021年ラインアップは、ル・マンのLM-GTEプロクラスにエントリーした2台のクルマを操縦する。
キャツバーグはフランス伝統の耐久レースを戦う63号車でガルシアとジョーダン・テイラーのペアに加わる。一方、シムズはニック・タンディとトミー・ミルナーとともに僚機64号車に乗り込む。
スパはギャビンにとって、ル・マン以外のWECシリーズ戦を同チームとともに戦う3回目のレースとなる。直近で彼は2018年のWEC上海でミルナーと出走した。
「コルベット・レーシングのみんなとふたたび一緒に仕事ができることは、僕にとってエキサイティングなことだ」と語ったギャビン。
「そして、コルベットレーシングのチームメイトとして初めてアントニオと一緒にドライブすることになった!」
「僕たちは何年もの間チームメイトであり、ともにたくさんの旅をしセブリング、デイトナ、その他多くの場所では家を共有してきた」
「そんな僕たちがスパで一緒にレースをすることは非常に特別なことだ」
ガルシアは次のように付け加えた。「まず第一に、オリーとともにコルベットのワークスカーに乗るというのは、ついに実現したクールなアイデアだった」
「それはすぐに実現した。感謝しているよ。いま僕たちはランやレンタカーを共有するだけでなく、レースカーをシェアしているんだ」
Sportscar365は、コルベットがスパでのレースのためにヨーロッパにおける長年の顧客であるラルブル・コンペティションからロジスティクス、および運営支援を受けることを理解している。
■WEC/ル・マンに向けたサポートを更新
コルベット・プラットフォームでGT3への“拡張を模索”している間、コルベットは現在のGTE仕様のマシンを“将来”のレースに出し続ける計画を再確認した。
これには選択されたWECシリーズ戦の参加と、2020年に競技デビューを果たしたコルベットC8.Rでのル・マンの継続的なプレゼンスが含まれる。
「現在のGTE規定は、コルベットC8.Rが世界耐久選手権で他のメーカーと競争し続けることを認めている」とGMは声明を出した。
「2021年のヨーロッパレースに加え、シボレーとコルベット・レーシングは、ル・マンと一部のWECラウンドで今後も活動を継続することを楽しみにしている」
一方、シボレーとコルベットはIMSAが来年からウェザーテック・スポーツカー選手権のGTLMに代わって導入されるGTデイトナ・プロ(GTDプロ)の技術およびスポーティングレギュレーションを定義するにあたり、引き続きIMSAとも“関与”し続けるという。
もし、コルベットがGT3カーの構築に取り組む場合、ワークスプログラムの中でふたつの異なる仕様のコルベットが運用されることになる。