介護関係の仕事は非常にハードなことで知られている。離職率の高さゆえ、どこの施設も人手不足に陥りがちだ。キャリコネニュース読者から日々寄せられるアンケートの回答にも、介護の仕事を辞めようと思った経験談は少なくない。
「管理者が部下の女に手を出して、好き放題やっていた」(20代男性/技術職)
仕事内容もさることながら、人間関係に不満を持つ人の声も後を絶たない。他にも介護の仕事を辞めようと思ったエピソードを紹介する。(文:林加奈)
「正職員は残業代手当もない。辞めたい気持ちでいっぱいです」
30代女性が勤務する施設でも、人手不足から長時間労働を強いられている。
「8時間勤務の私たちは休憩もまともに取れないのに、休憩をとったとみなして1時間分差し引いた給料が支給されている。正職員は残業代手当もない。辞めたい気持ちでいっぱいです」
別の30代女性も「私はトイレ休憩や水分補給など意識しないで動いているのに、タバコを吸いに出たり、利用者さんと一緒にいるだけでテレビを同じように見たり、記録を書いているふりしてさぼっている人を見たときは、同じ給料、もしくは自分より給料がいいのにと思ってしまう」と、真面目に働かないスタッフに対する不満を綴っている。
「3密不可避な業務。マスクやアルコールなんてありません」
高齢者施設で新型コロナウイルスのクラスターが発生したという報道があった。こうした施設においてコロナ対策の難しさも浮き彫りになっている。30代男性によれば
「そもそも3密不可避な業務内容です。さらに、通っている高齢者は感染に対して他人事なので、うつすとかうつさないとかの気遣いはありません。食事でむせてせき込む際も手で塞いだりしません。施設側も行政が休業要請を出さない限りは休業させるつもりはありません。それ以前に業務継続の条件である『徹底的な感染予防』のための道具がありません。マスクやアルコールなんて全くないんです。やってられません」
といい、いくつもの理由でコロナ対策がままならない現状に憤る。
50代女性はショートステイに勤務したことがあり、そこでの壮絶な経験を次のように語る。
「他で断られた方ばかり入所していたので大変でした。私は男性利用者に肋骨を折られたのですが、施設長は『他の職員の時はそういうことはない。声掛けが悪かったんじゃないの?人いないからさぁ、診断書もって夜勤来て』と。労災の手続きはなかなか進まず、私にけがをさせた利用者はおとがめなし。このままいたら、自分は悪魔になってしまうと思い退職しました」
けがを負わせた加害者にはお咎めなく、骨折という大けがを負っているにもかかわらず施設長から窘められた女性。納得がいかないのも当然だ。壮絶な介護の現場で、そこに携わる人の給与や待遇が早く改善していくことを願いたい。
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