もうすぐ新年度で、新卒社員が入ってくる職場も多いだろう。誰しもかつて"新入社員"だったが、先輩社員たちは新人時代、どんな毎日を送っていたのだろうか。
キャリコネニュース読者の茨城県在住40代男性は、「中堅物流会社で事務職で採用されたんですが、ここはかなりすごい会社でした」と綴る。
ある日、上司が入院することになり……
男性は配属された支店で、上司に挨拶した。すると返って来たのは激励ではなく「嫌ならすぐ辞めてもいいんだぞ」という言葉。男性は「いきなり洗礼を受けました」と驚いたようだ。
「その後、毎日怒鳴られ、間違えた書類は束にしてぶん投げられとパワハラ放題。とんでもない会社に入ってしまったな……もう辞めようと思った入社1か月後、朝出勤したら、上司から私らに『話があるから会議室に集まるように』と言われました」
何があるんだ?と会議室に行くと、上司から「俺は明日から入院することになった。後を頼む」とのこと。どうやら酒の飲み過ぎで急性肝炎になり、3か月入院するという。その間、パワハラ上司の代わりに、別の上司が面倒を見てくれるようになった。
「このひとがとても良い人で、当然辞めずに済みました。そこから事態は好転。上司が入院している間にすっかり仕事を覚え、さらにその代理の上司の元で仕事していたら、入院していた上司の不正が発覚しました。取引先から賄賂や高額接待を受けていることがわかり、その上司は退院後しばらくしてから左遷されました」
「今思うのは『日本は意外と再チャレンジできる社会』ということ」
東京都の30代男性は、1984年生まれ。「高卒なら就職氷河期、大学でも2~3上の先輩までは苦しんでいて、自分たちの頃もまだまだその影響を受けていました」と綴る。
男性は、大学を卒業するときは「自分なんて仕事もできない方だろうし、いい加減だし、ちゃんとやっていけるかな……」と心配に思っていた。しかし「社会は本当に広くて、良くも悪くもいろんな人がいます」という。
「とんでもないほど常識のない人、ルール・約束を守れない人もいますが、そういう人たちだって、なんだかんだ働いて自活しています。意外と社会って誰にでも居場所はあるものです」
もちろん、尊敬できる人を見つけ、学びの多い社会人生活を送るのが理想だというが、「そういった気概よりも不安でいっぱいだった頃の自分には『世の中意外となんとかなるものだ!』と伝えたいです」とコメントしている。
幼い頃からずっと、先生や親から「正社員で就職して、その会社には何があってもしがみつきなさい!日本は一度失敗すると二度と這い上がれない社会だから」と言われて育ったという男性。
「でも、それって結局親や先生の高度経済成長期の話ですよね。私は心身を病んで倒れてしまい、新卒で入った会社は1年ちょっとで辞めてしまいました。その後も2回ほど転職していますが、今思うのは『日本は意外と再チャレンジできる社会』ということ」
男性は現在も「人並みの給料をもらって正社員で働いています」と語る。社会に出て"ちゃんと働けるか"と心配をする新社会人もいるかもしれないが、意外と"どうにかなる"と思っている先輩もいることを覚えていてほしい。
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