「仕事を長く続けることが美徳」とされた時代は終焉を迎えつつある。キャリコネニュースには、数か月、はたまた数日という短期間で退職した人からの声も寄せられている。
奈良県の50代男性(介護職/年収100万円)は、3か月で退職を決断。その理由について「待遇は良かったけど、人間関係が最悪。人の粗探しをする社員がいたので働きにくい環境でした」と語る。今回は、仕事を即行でやめた人のリアルに迫る。(文:中島雄太)
【早すぎ!? 仕事を即行で辞めたエピソード】最新記事はこちらから
「応募時には月30万円と言われた給料が、実際には月22万円だった」
大阪府の40代の男性(年収300万円)は、タクシー運転手の仕事をわずか3日で辞めた。男性は、
「求人時は月30万円と高額な給与が提示されていたので応募しましたが、面接時に『研修時は月22万円』と言われました。渋々働き始めたものの、コロナ禍で仕事が激減しました」
と嘆く。仕事が減った男性は、倉庫整理の業務に回されたという。
「拘束時間は12時間以上で割に合わないブラック企業でした。『働きたい会社がテーマの本にも掲載された』と聞きましたが、実情はワンマン社長で離職率も高かったです」
現在、男性はフリーランスに転身し「精神的にも時間的にも余裕ができました」とコメントを寄せた。
北海道の60代男性(年収500万円)は、飲食店で働いていたことがある。男性は「初日は丁寧に教えてくれましたが、3日目くらいで『ある程度任せるから』と言われました。でもまだまだ備品や調味料、ましてや料理も覚えていなかったため、あたふたしてしまいました」と振り返る。そんな男性を見た上司は、
「まだ覚えてないのですか?調味料の場所も分からないのですか?」
と高圧的に叱責。これに耐えかねた男性は、1週間で退職に至った。
「何も分からないのに放置された。挙句の果てには質問に対し、キレられてしまった」
富山県の50代女性(サービス業/年収100万円)は、何も教えてくれない上司に嫌気が差し、6日間で職場をあとにした。女性は、
「『分からないことは聞いてください』とだけ言われ、そのまま放置されました」
と明かす。
「業務を間違って進めていても途中で気付かれないので、最後に注意を受ける毎日でした。教わっていないことを指示され、どのようにすればよいのか聞いても、返ってくるのはその場しのぎの言葉だけ。仕事の流れの説明がないため、うまくできませんでした」
それでも何とか仕事をこなそうと上司に質問をしたところ、「知らん!」と怒鳴られたという。これがきっかけで女性は退職を決意。現在は別の会社に就職し「ストレスのない状況で働いています」と語った。
※キャリコネニュースでは引き続き仕事を即行で辞めた人のほか「電力自由化で電気代が爆上がりした人」や「新入社員の頃の思い出」などのアンケートを募集しています。