緊急事態宣言の解除が近づいてきた感があるが、"コロナ前"と全く同じような生活ができる日はまだ遠そうだ。日本は欧米に比べれば死者数は少ないものの、マスクの着用など、日常シーンでは引き続き警戒を続けていかなければならない。
しかしネット上では、「コロナはただの風邪」「マスコミのフェイク」などといった根拠のない情報も飛び交う。こうした情報を真に受け、人間関係にヒビが入るケースもあるようだ。キャリコネニュースに投稿を寄せた千葉県の50代女性は、
「新型コロナウイルスが原因で、実家の母と弟と大喧嘩をしてしまいました」
と切り出す。「コロナ前まではとても仲が良かったのに。こんな事になってしまい、大変悲しいです。もう以前のようには戻れない気がします」と嘆く。一体何があったのか。
「『二度と来るな!』と弟に怒鳴られました」
新型コロナウイルスの話題が連日のようにメディアを賑わせているが、女性は「マスコミは嘘をつく。真実のねじ曲げ、切り取り、大事な情報を伝えないなど信じられない」と懐疑的だ。そんな女性の情報源はもっぱらYouTube。
「マスコミが報道するコロナの情報に疑問を抱いた私は、テレビや新聞を見ないようになりました。代わりにYouTubeから多くの情報を得るようになりました」
と打ち明ける。女性にとってはYouTubeの情報だけが唯一信じられるものなのだろう。「『YouTubeで学んだり得たりした“真実と思われる情報”を教えなくては』と思い、実家の家族に伝えていました」と明かす。しかし、これが仲違いの引き金になってしまった。
「実家はテレビと新聞とスマホのネットニュースだけが情報源。ネット環境はないのでYouTubeは見ていません。YouTubeの情報を教えようとしてもテレビや新聞と正反対の意見だったので受け入れられず、『二度と来るな!』と弟に怒鳴られました」
「ただ真実を共有して喜んでもらい、楽しく話をしたかっただけなのに……」
女性は「怒鳴った弟に加担して、母も一緒に私を責め立てました」と振り返る。それでも自分の信じる真実を伝えたい一心だったのだろう。
「『ひとつだけでも動画を見て』とお願いしました。でも『イヤ!見たくない!』と拒絶されてしまいました」
と大喧嘩の顛末を説明する。女性は「涙があふれ止まりませんでした。ただ真実を共有して喜んでもらい、楽しく話をしたかっただけなのに……」と胸中を吐露。「私からすれば『実家の家族が洗脳されている』と思うのですが、家族は『私が洗脳されている』と思い込んでいるようです。『私は家族から信頼されていないのだ』『少しも受け止めてもらえない』と感じ、傷つきました」と続けた。女性と家族が良好な関係を取り戻せることを願うばかりだ。
※キャリコネニュースでは引き続き新型コロナで人間関係にヒビが入った人や自分の性別がマイナスになっていると感じたことなどのアンケートを募集しています。