F1タイヤサプライヤーのピレリが、2021年のテストスケジュールを発表した。2022年に18インチタイヤを導入するにあたり、10回・28日間分のテストを実施するということだ。
F1は当初2021年に技術規則を大幅変更する計画を立て、そのなかに18インチタイヤへの移行も含まれていた。しかし2020年に新型コロナウイルス感染症が大流行したことによりプランを1年先送りすることを決めた。
2019年にスタートした18インチタイヤのテストは、約1年中断されたが、先週フェラーリがスペイン・ヘレスで作業をスタート、スリックとウエットの2回のテストを3日間にわたり行った。
今後、9月までの間に、バーレーン、イモラ、バルセロナ、ポール・リカール、シュピールベルク、シルバーストン、ブダペスト、マニ-クールでテストが行われる予定だ。
10回のうちスリックタイヤのテストが7回、ウエットタイヤのテストが3回実施され、6回はグランプリの直後に組み込まれている。
日程上は合計20日間だが、複数のマシンが走行する日があるため、実質的に“28日分”(スリック22日、ウエット6日)のテストを行うことになるとピレリは説明している。
ピレリのヘッド・オブ・F1&カーレーシングのマリオ・イゾラは次のように語っている。
「新しい18インチタイヤのテストを始めるのを楽しみにしているが、COVID-19のパンデミックが収まっていないため、今年予定しているテストプログラムは変更を強いられる可能性もある。従ってバックアッププランも用意している」
「2019年に終えたところから堅実な仕事を始め、新たなレギュレーション下での次世代タイヤの仕様を確定できるようなプログラムを用意した。来年のF1は全く異なる外観になる」
「チームの協力に感謝する。彼らはシミュレーションを行い、(テスト用の)ミュールカーを用意して、我々が作業を行うための基盤を提供してくれる」
「今後、2022年に向けてスリックとウエット両方の18インチ・プロトタイプタイヤのテストを行っていく。すでにフェラーリとともにスペイン・ヘレスで作業を開始し、3日間の走行を行った。最後のテストは9月にフランスのマニ-クールでアルピーヌとともに実施する予定となっている」
全10チーム中、ウイリアムズだけがスケジュールに含まれていないが、その理由については説明されていない。