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夫を亡くし、義母に追い詰められた私 「姻族関係終了届」を出して縁を切りました(下)

2021年02月28日 09:51  弁護士ドットコム

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●前回までのあらすじ

夫の急死により、一人息子の蓮と義母の妙子さんと3人での暮らしが始まった絵美。しかし、夫の死を受け入れられない妙子さんは、何かと絵美に当たってきます。


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さらに夫のお姉さんまで家に入り浸るようになり、精神的に追い詰められていきました。そんな時、友人からの電話で目が覚めた絵美は、義母と縁を切る方法を見つけて…。



<前回はこちら>



●「姻族関係終了届」があると知った私

私は義母と縁を切る方法がないのか、調べ始めました。すると「姻族関係終了届」というものがあると知ったのです。



これは配偶者と死別した後、その配偶者の親族関係(姻族関係)を終わらせることができるというもの。これにより、配偶者の父母や兄弟姉妹などに対する扶養義務を負うこともなくなるそうです。



役所に行き詳しい説明を聞いたところ、届出書と戸籍謄本、印鑑があれば簡単に出せることを知りました。





それから私は、妙子さんのいびりに耐えながら、自立への道を探り始めました。「もうすぐさようならできる」と思うと、だいぶ気が楽になりました。



まず、妊娠したときに辞めた美容師の仕事をまた始めようと決意しました。



実家の近くで求人を調べてみると、同級生の母親がやっている美容室がスタイリストを募集していました。週5日のシフト制勤務でブランクがあってもOKとのことで、早速面接にいきました。





●「私を見捨てるの?」と訴える義母

無事に採用が決まった私は、役所に「姻族関係終了届」を出しに行き、ついに妙子さんに「関係を断たせていただきます」と告げました。



妙子さんは「一体どういうこと?」と慌てた様子でしたが、私は「姻族関係終了届」のコピーを見せながら説明しました。





「私を見捨てるの?」「蓮ちゃんの世話は私がしていたようなものなのに」。



妙子さんは文句が止まらない様子でしたが、私は「お世話になりました」「荷物は今週中にすべて搬出します」と告げて家を出ました。



これから私の新しい生活が始まると思うと、晴れ晴れとした気持ちになりました。さわやかな春の風も私の背中を後押ししてくれているようです。実家の協力も得ながら、蓮と一緒に暮らしていきたいと思います。





(弁護士ドットコムに寄せられた相談を元に作成しています)