2021年のフェラーリのパワーユニット(PU)は、昨年のものよりもはるかにパワーを備えている。これはフェラーリ上層部と、カスタマーチームのアルファロメオやハースにとって良いニュースだ。
昨年この3チームはすべて、レースにおいて競争力を発揮することに苦戦していた。この状況は2019年とはまったく対照的だった。2019年、フェラーリのドライバーであるシャルル・ルクレールとセバスチャン・ベッテルは、合計で3回の優勝と15回の表彰台フィニッシュを飾った。翻って2020年は優勝はなく、表彰台フィニッシュが3回あっただけだった。
問題だったのは、FIAが2019年末にパワーユニットレギュレーションを明確化したことだ。そのためフェラーリは2020年仕様のエンジンを大幅に変更せざるを得なかった。その結果として、非力なパワーユニットとなった。
しかしオフシーズン中のフェラーリの懸命な作業によって、2021年には3チームすべてにはるかに優れたパワーユニットがもたらされることになる。フェラーリはダイナモでのパワーユニットテストから得られた有望なデータを報告した。
「フェラーリとの協業は非常に順調に進んでいると思う」とアルファロメオのチーム代表であるフレデリック・バスールは語った。
「非常に実のあるミーティングを行った。冬の間に長いミーティングを行い、昨年完璧な仕事ができていなかった点を網羅した」
「我々は良い方向へ進んでいる。彼らの側では、昨年の問題の大部分を解決するだろう。協業関係はますます良くなっている」
しかし、アルファロメオとフェラーリとの協業は、フェラーリからできるだけ多くの部品やコンポーネントを購入しているハースと同じではなく、異なるものだ。
「彼らのマシンからそれほど多くのものを取り入れることはない。おそらくひとつかふたつの要素で、それ以上ではない」
「だがそれはコラボレーションの重要なポイントではないと考えている。コラボレーションの重要なポイントは、お互いから学ぶことができると確信することだ。レギュレーションの範囲内で、我々は試していかねばならないし、できるかぎり最高の仕事を行う必要がある」