「自立しつつも呼応する生命と呼応する大杉森 / Autonomous Resonating Life and Resonating Giant Cedar Forest」。ここは、ovoid(卵型のオブジェのようなもの)と木々がそれぞれ自律して明滅している空間だ。人に押されたり、風に吹かれたりして倒れたovoidは、立ち上がりながら光の色を変え、色特有の音色を響かせる。そのとき、ほかのovoidや周囲の木々も同じ色と音色を発するという。
「呼応する松とつつじ / Resonating Pine and Azalea」という作品も、上記2作品と同じく、光と音色が人に反応して変化する。これらの作品では、光や音の情報から同じ空間にいるほかの人の存在を普段より強く意識するという。
今、この瞬間だけの作品チームラボの展覧会ではたびたび登場するのが「今しか見られない一期一会の作品」。今回は4作品が展示される。
そのひとつが「Walk, Walk, Walk - 孟宗竹林 / Walk, Walk, Walk - Moso Bamboo Forest」。偕楽園の孟宗竹林沿いをどこかに向かって歩き続ける匿名で多様な肖像群を追いかけてながら鑑賞するという作品だ。映し出される肖像群は、コンピュータプログラムによってリアルタイムで描かれ続け、永遠に変化し続ける。
そのほか、倒れた大木の幹が腐り落ちた空洞に花々が永遠に咲いては散っていく「増殖する生命の倒木 - 次郎杉 / Ever Blossoming Life Tree - Fallen Jiro Cedar」や、樹齢約800年と言われている巨木に花々が永遠に咲いては散っていく「増殖する生命の巨木 - 太郎杉 / Ever Blossoming Life Tree - Giant Taro Cedar 」、人が作品の中に入ってしばらくすると新たな線の集合が生まれる「具象と抽象 - 陽と陰の狭間 / Abstract and Concrete - Between Yin and Yang」なども一度しか見られない景色を見せてくれるようだ。