まともな企業であれば、採用決定前に正確な仕事内容や待遇を明かしておくのが普通だろう。しかし世の中には、仕事の詳細を伝えなかったり、ウソの内容を伝えたりと悪質な企業も存在する。
兵庫県の50代男性は事務職として採用されたが、「清掃・廃棄物処理の現場作業にまわされた」と明かす。実際の仕事が求人票と大幅に違っていたことから、男性は実働12日でその会社を退職した。
キャリコネニュースには、このような体験談がたくさん寄せられている。ほかにも驚きのエピソードを紹介しよう。(文:大渕ともみ)
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「求人票にあったワードもエクセルもほとんど必要ありませんでした」
宮城県の水産加工場に勤める40代女性は、事務職として採用されたはずだった。しかし入社してみると、パソコンさえ用意されておらず「いきなり直売所の売店勤務をさせられました」と憤る。
「レジ打ちなんてやったことないのに、1日で商品名・コード・価格を覚えるよう強いられました。贈答用の包装や荷物発送の準備なども。売店担当者から、ずっと怒鳴られたりいびられたりしていました」
直売所の繁忙期が終わると事務所に戻されたものの、「ひたすら手書きで同じような内容を複数の台帳に転記するのが仕事。請求書もなぜか手書き。あとは掃除と施設内の点検ですね。求人票にあったワードもエクセルもほとんど必要ありませんでした」と明かす。また、
「正社員なのに賃金はなぜか時給計算。求人票記載の休日日数もウソ。事務用品は朱肉から電卓まですべて自腹」
と悪質ぶりを列挙。女性は2か月ほどで退職に至っている。
「事務職なのに販売やらされ、ノルマ未達で給料カット」
岐阜県の50代女性は、ガソリンスタンドの事務担当として働いていたことがある。最初は想定通りの仕事内容だったものの、ある時から「キャンペーンと称して家電製品や花火の販売をさせられるようになった」と振り返る。さらに女性は、
「ノルマを達成しなかったら自分で買わなければならなかった。しかも給料から天引きで」
と打ち明ける。3年ほど働いていたが、タイミングよく結婚が決まったこともあり「“寿退社” と言ってさっさと辞めた」と語った。
都内の50代女性は、建築資材の卸業を営む会社に事務アシスタントとして入社したが、「現状は清掃業務をさせられています」と告白。女性は「障害者枠で雇用されましたが、ほとんど仕事がないのです」と語る。会社の仕打ちはこれだけではない。
「コロナ禍のせいか、同じく障害者枠採用の同僚がハラスメントを受け、2人も辞めさせられました」
と証言。女性もフルタイムから週2日5時間勤務に変更され、現在進行形で退職を迫られており「こんなことをして社会的に許されるのでしょうか?」と怒りをあらわにしている。
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