東映アニメーションが長崎国際大学の協力のもと製作したパイロットフィルム「URVAN」が、YouTubeで公開された。
【大きな画像をもっと見る】「URVAN」は東映アニメーションの大泉スタジオによる試作開発・実験的研究を目的とした取り組み「PEROs」の一環として製作されたもの。“お盆”をモチーフにした約5分間のアニメーション映像で、長崎・佐世保の風景がサイバーパンクの世界へと変化し、その不思議な街を男女2人のキャラクターが駆け抜けるさまが描かれた。東映アニメーションはコロナ禍でロケハンが難しい中、長崎国際大学の尾場均研究室の学生によって撮影された佐世保の風景写真をもとに、アニメの背景素材を作成。知名度のある観光スポットだけでなく、地域住民だからこそ知っている風景・特産品・文化なども盛り込まれている。
企画・監督は1981年の東映動画入社以来、「GS美神」「ご近所物語」のシリーズディレクターや「フレッシュプリキュア!」のプロデューサーなどを歴任した梅澤淳稔。「URVAN」では2007年のTVアニメ「モノノ怪」以来、14年ぶりに絵コンテを手がけた。音楽は「プリキュア」シリーズや「ゾンビランドサガ」などで知られる高梨康治(Team-MAX)が担当。梅澤の総指揮のもと、スタッフには演出の都築悠一をはじめ多くの若手クリエーターを起用している。
「URVAN」はテレビ佐世保でも本日より放送される。また長崎県の公式観光・旅行情報サイトのながさき旅ネットでは「URVAN」の舞台を紹介する特集ページが公開され、Web会議などで使用できるバーチャル背景も提供中だ。
■ 梅澤淳稔(企画・監督)コメント
新しい映像表現を試しつつ、新人も育成しながら新しいIPの種を創りたい。
そんな想いが長崎国際大学に届き、佐世保の地方創生という枠組みでご協力していただけることになり、
『URVAN』を製作することが出来ました。
コロナ禍でロケハンに伺うことが出来なかったため、学生の皆さんに「自分が見せたい佐世保」というテーマで
何百枚もの写真を撮っていただき、その写真と地図とを見比べながら物語を構成して絵コンテを作成。
その写真をCG処理してアニメ画風とサイバーパンク風の2種類の背景を制作、新人アニメーターが初原画にトライ、1カットごとの色指定と撮影処理、当社初の試みであるリモートでの編集作業。
こうして出来た映像に旧知の作曲家高梨康治氏に映像に合わせて思うがままに音楽を付けてもらいました。
どんな映像が出来たのか確かめていただければ幸いです。
■ 高梨康治(音楽)コメント
最初梅澤さんからご連絡を頂いた時、
「また梅澤さんと作品が作れる」という事が嬉しくて仕方ありませんでした。
そして初めての打ち合わせで映像を拝見した時、その綺麗でミステリアスな世界に引き込まれました。
梅澤さんから基本的なイメージと方向性を伺ったあと「内容はお任せで」とのお言葉!
お任せって、作家としては最高に光栄な事なんです!
そして映像を見ているとイメージがどんどん広がっていって頭の中で音が鳴りました。
一気に書き上げてデモをお送りすると梅澤さんから「すげぇ」と言うお返事!
スタジオに入ってキャラの動きに合わせて梅澤さんと相談しながら細かい調整をして行きました。
そして仕上がりは!もちろん素晴らしい映像にイメージ通りの音楽をつける事ができました。
製作者達の感性が高い次元で融合した作品だと思っています。
沢山の方々に見て頂きたいです!
Ⓒ東映アニメーション