2021年02月12日 06:41 リアルサウンド
澪(広瀬アリス)とはやり直せないとわかった元春(大倉忠義)は、沙也佳(瀧本美織)との生活に目を向け心機一転、良い夫になろうとする。しかし、澪との縁はそう簡単には切れなかった。『知ってるワイフ』(フジテレビ系)第6話は、元春の親切で優柔不断な性格が災いして、とんでもない事態へと発展してしまう。
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澪が津山(松下洸平)と付き合ってしまい、タイムスリップしたことを激しく後悔していた元春。だが、もう元の世界には戻れないとわかり、今度は沙也佳を幸せにしようと、早起きして掃除をしたり朝食を作り、精一杯誠意を見せようとするのであった。これまで頑なに受け入れようとしなかった津山と澪のことも、「何かあったら、俺がいつでも相談に乗るよ」と応援する姿勢を見せ、澪の法事の準備を津山が手伝えるよう残業を代わり、ふたりの恋をしっかりアシストする。
しかしその法事の日、澪の母・久恵(片平なぎさ)が行方不明になってしまった。1日中探すも見つからずに途方に暮れる澪は、自転車と共に倒れ込んでしまう。偶然通りかかった元春は、そんな澪を無視することができなかった。一緒に久恵を見つけ、家まで送り届けることに。澪をライバル視する沙也佳には“飲んでいる”と嘘をついていた元春だが、認知症の久恵が、澪の携帯を使って元春に電話をかけたことで事態は急展開を迎える。澪と遅い時間まで一緒にいたことがバレてしまい、沙也佳は家を飛び出してしまった。そこで沙也佳は以前、ジョギング中に言葉を交わした花屋の店員・上原邦光(小関裕太)と再会することに。
せっかく沙也佳を幸せにすると決意した元春だが、澪の存在を無視できず、またも沙也佳を傷つけてしまう。よく言えば“優しい”が、悪く言えば“優柔不断”な元春は、いつも肝心なところで一番良い方法を見出せず、澪のことも沙也佳のことも苦しめてしまっている。
加えて、元春の悪いところは、事態を円満におさめようとするが故に嘘をついたり、誰かを庇ったりしてしまうところ。立ち回るのが下手な元春は、こうした不器用さの積み重ねでいつも妻からの信頼を欠いてしまう。そんな元春を見るにつけ、イライラすると同時に、どこかで“女性の気持ちを分かってくれる日がいつかくるのでは”という淡い期待もしてしまうのだが、今のところそんな兆しはあまり見えてこない。唯一の成長を感じるとすれば、「澪を自分のものにしたい」という感情が「澪の幸せを願いたい」という気持ちに変わったことだろうか。
そして、これまで元春一筋だった沙也佳の心の隙間には、いつも家に花を配達していた青年・上原が入り込もうとしていた。家出をした沙也佳が、偶然深夜の街中で出会った上原は、元春とはまた違った魅力を放つ。甘え上手で、沙也佳の強気でわがままな性格さえも器用にかわす上原だが、沙也佳との関係をどう深めていくのか注目したいキャラクターでもある。
嫉妬に駆られた沙也佳は、以前津山に教わった裏サイト「ビハインド」に澪の誹謗中傷を書き込もうとしていた。元春の何気ない行動はこうしてあおい銀行をも巻き込む大きな問題にまで発展しようとしている。『知ってるワイフ』はもはや、ラブストーリーの域をこえサスペンスドラマの様相を呈する展開になりつつある。
(Nana Numoto)