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パリス・ヒルトン、公聴会で「組織的虐待のサバイバー」として全寮制学校時代を証言

2021年02月11日 09:51  Techinsight Japan

Techinsight Japan

「組織的虐待から青少年を守りたい」と立ち上がったパリス・ヒルトン(画像は『Paris Hilton 2021年1月16日付Instagram「Barbie Vibes」』のスクリーンショット)
昨秋自身のYouTubeチャンネル『This Is Paris』で、17歳の時に全寮制学校で受けた虐待を衝撃告白し、注目を集めたパリス・ヒルトン。今月8日には同学校があるユタ州の州会議事堂を訪れ公聴会に出席、学校運営等を取り締まる法案(SB127)の可決を求める陳情を行った。

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“お嬢様セレブ”として知られるパリス・ヒルトンは昨年9月、YouTubeチャンネル『This Is Paris』で、自身が17歳の時に在籍していたユタ州の全寮制学校「Provo Canyon School」で日々壮絶な虐待を受けていたことを赤裸々告白して注目を集めた。11か月の在籍期間中は、叩く、押さえつけるといった身体的暴力に加え、罵倒や人格否定など精神的拷問が絶え間なく続いたといい、この時心に負った深い傷は、パニック発作の発症や悪夢を引き起こすなど後々までパリスを苦しめた。

先月には同校での寮生活を終え、自宅に戻った直後に撮影されたという自身の写真をInstagramで公開。まるで魂を吸い取られてしまったかのような生気のないその姿には「目が死んでる」「生ける屍」と同情や驚嘆の声が寄せられた。厳しい規律を課したり、精神的・身体的虐待によって青少年をコントロールする組織は廃止されるべきであり、「世間にその事実を広く知ってもらいたい」「同じような体験に苦しむ子供や成人の代弁者になりたい」と同写真を公開した理由を明かしていたパリスは、今月8日にユタ州会議事堂を訪れ公聴会に出席、「Provo Canyon School」での自身の経験を明かすとともに、同様の青少年更生保護施設をより厳しく取り締る法案(SB127)の可決を求める陳情を行った。

「私の名前はパリス・ヒルトンです。私は組織的虐待のサバイバーです。」

自身をそのように紹介したパリスは、高額なプログラム料を請求したり、“一流”と名のつく組織であってもそれは決して“ハイクオリティ”を約束するものでなく、「裕福であっても、その事実は虐待から身を守ってはくれない」「自分がそれを証明している」と述べ、「悪魔」「サディスティック」といった言葉で「Provo Canyon School」を形容しながら、得体の知れない錠剤を飲まされたこと、シャワーを浴びる様子を監視されていたこと、罰として洋服を剥ぎ取られたまま独房に監禁されたことなどを赤裸々に告白した。さらには「外部との接触を絶たれ、あらゆる人権を奪われた」と同校での壮絶な虐待経験を時に涙を流しながら訴えた。

このたびの法案(SB127)は青少年更生保護施設の運営をより厳しく取り締まる目的で提出されたもので、裸の所持品検査や体腔検査といった行為を禁じることを明確に掲げている。この日はパリスの他2名が同様の陳情を行い、のちに上院委員会にて満場一致で可決した。

パリスは昨年10月、同様の全寮制施設における虐待サバイバーら数百名とともに「Provo Canyon School」の廃校や法律の強化を求める集会を行っており、その際のパリスの活動に賛同したユタ州議員マイケル・マッケル氏からアプローチを受け、青少年を虐待から守る法案作りに協力していた。

パリスのInstagramにはこの日のもようを収めた動画がアップされており、その中でパリスは「Provo Canyon School」時代は「パリス」ではなく「127番」として扱われていたことなどを明かしたほか、切なる思いを次のように語っている。

「いつか私の悪夢が消えてなくなる日が訪れるかどうかは定かではありませんが、現在、何十万にものぼる子供達が同じ苦しみを味わっていることはハッキリしています。もし私が彼らの悪夢を止めることができたら、私自身の悪夢も止めることができるかもしれません。」



画像は『Paris Hilton 2021年1月16日付Instagram「Barbie Vibes」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 c.emma)