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『鬼滅の刃』風ポスターに物議、加藤綾子が「政治に流行を取り入れるのは難しい」

2021年02月06日 14:41  Techinsight Japan

Techinsight Japan

「何かしら反応があることは想像できたのでは…」と加藤綾子キャスター
吾峠呼世晴さんの人気漫画『鬼滅の刃』を2020年5月まで連載した『週刊少年ジャンプ』やコミックスを出版する集英社が2月4日、『少年ジャンプ編集部』公式Twitterで『鬼滅の刃』をイメージさせるようなデザインを用いた政治家のポスターについて言及した。ニュース番組がその件を取り上げたところ、街頭インタビューを受けた市民から「パクってる感じですね。こういうのに使って欲しくない」という声が聞かれた。

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『鬼滅の刃』はコミックス最終23巻が2020年12月4日に発売され、シリーズ累計発行部数1億2000万部を突破して話題になった。2019年4月から9月にかけて放送されたテレビアニメも地上波で再放送されたり、ネットで配信されて相変わらずの人気ぶりだ。さらに映画『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』は2020年10月6日に公開されて以降、興行収入を伸ばし続け2月1日の発表では公開108日間で動員2688万人、興収368億円を突破したという。2月4日には『鬼滅の刃公式ファンブック 鬼殺隊見聞録・弐』と初の原作画集『「鬼滅の刃」吾峠呼世晴画集-幾星霜-』が発売された。


この人気に便乗して『鬼滅の刃』風なデザインを用いたポスターが出回ったことを受けて、『少年ジャンプ編集部』公式Twitterが「一部政治家のポスター等に『鬼滅の刃』の作品イメージを利用したものが見受けられますが、株式会社集英社および週刊少年ジャンプ編集部は、これらについて一切の関与をしておりません」と言及した。

フォロワーからは『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』で活躍する“炎柱”煉獄杏寿郎の名台詞「心を燃やせ」を用いたポスターに対して「なんでも鬼滅に寄せていけばいいってもんじゃない 心を燃やせじゃなくて頭を使え」と揶揄する声も見受けられた。他にも「迷惑な話ですよね」、「もう対応なさってるとは思いますが、しっかりと抗議した方がいいです」などの反響があるなか、「ご対応お疲れさまです。こういう事に関しても、きちんとお知らせを出しているのは、企業として本当に素晴らしいと思います」という声も寄せられている。

物議を醸したのは、日本維新の会・尼崎市議会の光本けいすけ議員が掲示したポスターである。5日放送の『Live News イット!』(フジテレビ系)で「尼崎市議『鬼滅の刃』風ポスターに物議」と話題に取り上げ、光本市議を直撃インタビューしたところ、大学生や若者からアイデアをもらい一番目を引いて親しみのある「市松模様」などのデザインになったという。集英社にも確認したが、世間一般に「全集中」や「心を燃やせ」という言葉はよく使うので権利侵害にはあたらず「許諾するしないを言える立場ではありません」との回答だったという。光本市議は『鬼滅の刃』ファンや集英社に迷惑をかけたことを詫びており、ポスターは撤去するとのことだった。

事態は収束に向かいそうだが、加藤綾子キャスターは「これだけ人気のあるものに似せると、何かしら反応があることは想像できたのかなという気もする」、「政治に流行を取り入れながらどうインパクトを残すかは、なかなか難しい」とコメントした。

2020年11月には香港警察が公式SNSで詐欺防止を呼びかけるために『鬼滅の刃』の主人公・竈門炭治郎を思わせる市松模様の羽織を着たキャラクターを登場させて物議を醸したが、香港警察は世間の批判に対して「炭治郎じゃなくゆるキャラの『葡萄』だ、著作権侵害ではない」と主張していた。

画像2、3枚目は『少年ジャンプ編集部 2021年2月4日付Twitter「フォロー&RTで当たる『鬼滅の刃 公式ファンブック 鬼殺隊見聞録・弐』発売記念」』『Live News イット! 2021年2月5日付Twitter「#イット!放送中です」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)