2月5日、ヒュンダイ・モータースポーツはWRC世界ラリー選手権第2戦アークティック・ラリー・フィンランドで、オリバー・ソルベルグがWRCクラスにデビューし『ヒュンダイi20クーペWRC』をドライブすることになると発表した。
WRCチャンピオンのペター・ソルベルグを父に持つスウェーデンの新星は今シーズン、ヒュンダイと契約を交わし下位クラスのWRC2でフルシーズンを戦うことがアナウンスされていた。
実際、19歳の彼は先月行われた開幕戦モンテカルロに『ヒュンダイi20 R5』でエントリー。最終的にはアクシデントに見舞われリタイアとなったが、最終日までクラス5番手/総合10番手につける走りを披露している。
そんなオリバーが、彼のコドライバーであるアーロン・ジョンストンとともに最上クラスデビューを果たすことになった。彼らは2月26~28日に開催されるWRC初の北極圏イベント、アークティック・ラリー・フィンランドでヒュンダイのセカンドチームであるヒュンダイ・2C・コンペティションに加わり、ヒュンダイのWRカーをドライブする。
このペアは今年1月に行われたフィンランド国内選手権のアークティック・ラップランド・ラリーにヒュンダイi20 R5で参戦しており、トヨタ・ヤリスWRCを駆るユホ・ハンニネンが制したこのスノーイベントで総合3位フィニッシュを果たした。
今回、ヒュンダイはふたりのWRCクラス参加を学習曲線の一部に使用するとしており、彼らにピレリタイヤを装着したヒュンダイi20クーペWRCのスピードを経験させることが目的であるとアナウンスした。
「まず第一に、経験を積む機会を与えてくれたこと、そして僕がヒュンダイi20クーペWRCをドライブすることに信頼を寄せてくれたヒュンダイ・モータースポーツに感謝の気持ちを伝えたい。この素晴らしいクルマに初めて座るまでの時間をカウントダウンしているよ」と語ったオリバー。
「WRカーで現役のチャンピオンたちが争うクラスにデビューできるなんて本当に夢のようだ」
「僕はこれまでに雪の上をかなり走ってきたので、このようなコンディションはよく知っているが、WRカーはまったくの初心者だ。アークティックでの唯一の目標は多くを学び経験を積むことだ」
「すべてのステージで、ヒュンダイi20クーペWRCをスタートしたときよりももっと理解したいと思っている」
ヒュンダイ・モータースポーツのチーム代表を務めるアンドレア・アダモは「オリバーがアークティック・ラリー・フィンランドで、ヒュンダイi20クーペWRCをドライブする機会を得たことをとてもうれしく思う」とコメント。
「もちろん彼のパフォーマンスレベルを見たいと思っているが、WRCデビュー戦で彼に余計なプレッシャーをかけることはない。オリバーはラリーを楽しみ、可能な限りの経験を積まなければならないからね」
「パワーステージの終わりに、多くの楽しみと幸せに満ちた彼に会えることに期待している」