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森喜朗会長の女性蔑視発言、海外ネットで"日本の恥"に 「議論に我慢できない老人」「70年代から時が止まっている」など批判殺到

2021年02月04日 14:50  キャリコネニュース

キャリコネニュース

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東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長の女性蔑視発言を受け、海外にも波紋が広がっている。森会長は2月3日の日本オリンピック委員会(JOC)の評議員会で、日本ラグビー協会を例に出しながら、

「女性がたくさんいる理事会は時間がかかる。女性は優れており、競争意識が強い。誰か一人が手を挙げて言うと、自分も言わないといけないと思うんでしょうね。それでみんなが発言される」

などと発言。これを受け、米主要紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)などが報じたところ、SNSでは日本に根強く残る女性蔑視問題に対して辛辣な意見が寄せられた。

「日本が男女平等ランキングで中国やベトナムより下位なのには驚き」


海外大手掲示板サイト「reddit」のコメント欄でも、大規模な議論が展開されている。

「なんで日本はそこまで性差別主義なのか。(中略)日本が明治維新で近代化を進めた史実と関連があるのかな」
「日本が男女平等ランキングで中国やベトナムより下位なのには驚きだ。高所得かつ先進国で、G7経済圏なのに」

また、中には「日本の性差別主義は1970年代から時が止まっている」と指摘する人も。リプライ欄では「このバカは2000年代に首相を務めた人物で、多くの生徒が亡くなった事件を聞いた後もゴルフ場にとどまった無礼者だ」と紹介し、日本人すべてではなく、森会長の人間性に問題があると強調していた。

首相を辞任する原因にもなったこの問題は、当時日本を大きく賑わせた。森会長が首相時代の2001年2月、ハワイ・オアフ島沖で愛媛県の宇和島水産高校の実習船「えひめ丸」が米原子力潜水艦に衝突され、沈没する事件が発生。生徒4人を含む計9人が亡くなった。

事故発生時に神奈川県のゴルフ場でプレー中だった森会長は、事故を知らされたにもかかわらず、その後2時間以上にわたりプレーを続行。その後、世論から首相としての資質を問われる事態につながった。

「この役職は彼にとって重すぎる。彼には会議を遂行し得るだけの強さがないからね」

米主要紙ワシントン・ポスト(電子版)が森会長の発言を取り上げた記事に対しても、フェイスブック上で2000人以上がコメントを寄せている。

「森会長は社会的特権から現在の役職に就いていて、議論することに我慢できないだけの気難しい老人に思える」
「森会長は辞任すべきだと思う。この役職は彼にとって重すぎる。彼には会議を遂行し得るだけの強さがないからね」

コメントは女性蔑視発言を批判するものにとどまらず、議論で反対意見が出ることに耐えられない森会長の姿勢を指摘するものもみられた。共通するのは多くが森会長の発言に不快感を示し、現職の辞任を望んでいることだ。

森会長の女性蔑視をめぐっては、2003年にも「子どもを一人もつくらない女性」を蔑視し、「税金で面倒見なさいというのは、本当におかしい」などと発言したことがあった。少なくとも直近18年間で、森会長が性差別意識をまったく改めていないと言えるだろう。

森会長の発言は女性蔑視以外でも、注目を集めている。同じく3日には、お笑いコンビ「ロンドンブーツ1号2号」の田村敦さんが、聖火ランナーを辞退すると発表。理由は、森会長の東京オリンピックを「どんな形であっても開催する」というスタンスだという。

こうした一連の騒動を受け、国内のツイッターでも「日本の恥」がトレンド入りするなど辞任を求める声が強まっている。