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執筆20年&価格4万円越え! 「日本映画史」空前の作品データベース『日本映画作品大事典』誕生

2021年02月03日 12:02  リアルサウンド

リアルサウンド

『日本映画作品大事典』

 三省堂創業140周年を記念して発売される『日本映画作品大事典』(山根貞男 編)が、2021年6月中旬に三省堂より刊行される。


 本事典は、日本映画の「作品」を対象にした規模・内容ともに空前の作品データベースで、収録した監督数は約1,300、映画作品数は約19,500という、膨大な情報を集大成したもの。「日本映画の父」牧野省三の『本能寺合戦』(1908年)から2018年までを対象として、監督別に作品を収録した。20年を超える歳月を費やして執筆・編集され、B5判、3段組(索引4段組)、1,000ページを超える大著。これまで十分な情報の集成がなされていなかった日本映画史に関する、「新たな基礎資料」となることを目指して編纂された。


 執筆陣は、映画研究者、映画評論家、国立映画アーカイブ研究員など約50名。収録した監督数は約1,300、映画作品数は約19,500。信頼のおける基礎資料となることを目指して、紙・デジタルを問わず、できる限りさまざまな資料を精査し、流布されている諸情報の校訂、確定に努めた。一般劇映画を中心に、記録映画、アニメーション、実験映画なども収録し、映画監督事典としても最大級の規模となっている。


 なお、本事典の価格は発売から2021年12月末日までは、発売記念特別定価41,800円(本体38,000円+税10%)、2022年1月より定価47,300円(本体43,000円+税10%)と購入時期によって異なる。


編者・山根貞男の言葉(一部抜粋)

100年を超える歴史をもつ日本映画の全作品を一望できる書物にしたい。これが本事典の企画の出発時に考えた基本的な編集方針である。そこに重要な一点が加わる。単なる作品リストにするのではなく、各作品に、どんな映画かが分かるような解説を、可能なかぎり付けることである。
(中略)
21世紀に入り、日本映画は多彩を極め、本数も飛躍的に増えており、新たな黄金時代の到来を予見できなくもない。そうしたなか、本事典が日本映画の豊穣な姿を未来に伝える役割を果たすことができれば、これに勝る喜びはない。



■『日本映画作品大事典』の構成
 「日本映画の父」牧野省三の『本能寺合戦』(1908年)から2018年までを対象として、監督別に作品を収録。監督名は五十音順配列。ほどんどの監督項目で、監督略歴の後に、フィルモグラフィー(作品履歴)を公開年月日順に表示している。ほとんどの作品項目に、作品情報(白黒/カラー、スクリーンサイズ、音声、長さ、スタッフ、キャストなど)や、あらすじなどの解説を付しており、作品項目を含まない一部の監督作品では、監督略歴の中で作品について解説をしている。


(組体裁・内容は編集途上のもので、実際と一部異なる)

■巻末索引
 本書は監督名の五十音順で配列。巻末には「作品名五十音順索引」と、「シリーズ五十音順索引」を収録している。


(組体裁・内容は編集途上のもので、実際と一部異なる)

■ブックデザイン
 紅色の布クロス貼りの表紙に、黒色の箔押しを施した、美麗かつ堅牢な造本です。それを重厚感のある黒の筒函入り。ブックデザインは鈴木一誌氏が担当している。


『日本映画作品大事典』

■内容見本
 発売に先立ち、本事典の内容見本を用意。個人・団体を問わず、本書の購入を検討される方に謹呈。詳細は『日本映画作品大事典』特設ウェブサイト(https://dictionary.sanseido-publ.co.jp/topic/jmovie/)より。


■編者:山根貞男(やまね・さだお)略歴
映画評論家。1939年、大阪生まれ。書評紙や映画批評誌「シネマ」69~71の編集・発行を経て映画評論家に。雑誌「キネマ旬報」に「日本映画時評」を長期連載中。また、朝日新聞の映画評を担当。『日本映画時評集成』全3巻、『マキノ雅弘 映画という祭り』など著書多数。『映画監督 深作欣二』『俳優 原田芳雄』など、共著による映画本も多い。


山根貞男

■書誌情報
『日本映画作品大事典』
編著者:山根貞男
出版社:三省堂
発売予定:2021年6月中旬
発売記念特別定価:41,800円(本体38,000円+税10%)2021年12月末日まで
定価:47,300円(本体43,000円+税10%)
特設ウェブサイトURL:https://dictionary.sanseido-publ.co.jp/topic/jmovie/