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市場で買ったイカを茹でた女性、溶けて跡形も無くなり食の安全を危惧(中国)<動画あり>

2021年02月03日 05:11  Techinsight Japan

Techinsight Japan

市場で買ったイカを茹でてみると…(画像は『星洲网 2021年1月28日付「鱿鱼下锅煮溶解 ‧ 市监局:已抽检样本」』のスクリーンショット)
食品の安全性を危惧する人も少なくないが、このほど中国の女性が市場で購入したイカを調理したところ、溶けて無くなるという思わぬ光景を目にすることとなった。女性は食品の安全性に疑心暗鬼になってしまったようだ。『星洲网』『RedChili21』などが伝えている。

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中国・四川省成都市に住む女性が、SNSにイカを調理する様子を撮影した動画を投稿したところ多くの関心を集めた。1月25日に撮影されたとされる動画には、女性がイカをお湯で茹でている様子が捉えられている。

この女性は、近所の市場でイカのゲソを2足購入し、下茹でしてから唐辛子などを加えて調理するつもりだった。しかし沸騰したお湯にイカを入れて茹で始めた後、イカはお湯に溶けて形が無くなってしまったという。

女性の投稿に多くのネチズンは驚きの声をあげたようだが、一部から「フェイク動画では?」との声があったため、女性は翌日に同じ市場で再びイカを購入し、今度はストップウォッチで茹で時間を計った。すると茹でてから5分ほど経つとお湯は白く濁り、イカの身がほとんど無くなっていた。

そして8分後にお湯は薄紫色に変化し、イカは完全に溶けていた。女性は「一体何が起こってるの? イカはどこに行っちゃったの?」と動画の中で訴え、市場に出回っているイカを食べても安全なのか心配になったそうだ。

この女性による動画を見た人からは、かつて中国で噂になった「茹でるとゴムボールのようになる偽の卵」や「プラスチック米」と同じ類で、接着剤で作られたものではないかといった声があがった。しかし専門家によると、接着剤ではかえってコストが割高になる上に技術的にも難しいとして“接着剤で作られたイカ説”を否定している。

また中国農業大学の食品科学技術部のヂゥー准教授(Zhu)はメディアのインタビューに応じ、今回のイカについて「必ずしも偽物のイカとは言い切れない」として、次のように語っている。

「このようなケースはイカを繰り返し解凍と冷凍をしたために細胞が破壊され、細胞内の水分が流出してしまったという可能性があります。これはナマコなどの海洋生物にも同様のことが起こります。また他にも考えられることとして成分が腐敗していたり、水分を吸収させるために長時間水などに浸していた場合にも同じようなことが起こります。」

しかし今回の女性の動画がきっかけとなり、1月27日にはこの問題を重視した成都市温江市場監督管理総局が、女性がイカを購入した市場でイカのサンプルを取り寄せて検査をしているとのことだ。



画像は『星洲网 2021年1月28日付「鱿鱼下锅煮溶解 ‧ 市监局:已抽检样本」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)