履歴書を作ったり面接を受けたり、就職活動は決してラクなものではない。せっかく決まった仕事なら「なるべく長く働きたい」と考えるのが普通だろう。しかし勤め先に明らかな問題があり、やむを得ず早期退職に踏み切るケースもある。
三重県の50代女性は学生時代、チラシ配りのアルバイトを2日で辞めた経験を持つ。もらうべき給料がもらえなかったからだ。
「働き始めて2日。給料日にお給料をもらいに行ったところ『預かってない』と言われました。どうしてもらえないのか聞いても無視で、次の出勤日の確認だけされました。学生だし女性だから、黙っておけば請求しないとみられたのですかね」
あまりの悪質さに、女性は即日アルバイトを辞めた。そうでなければ、もっと長い期間タダ働きをさせられたかもしれない。ほかにも、キャリコネニュースに寄せられた「信じられない職場」のエピソードを紹介する。(文:大渕ともみ)
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「面接時より所長からのセクハラ発言が多数。新人教育もほぼなし」
宮崎県の30代女性が以前勤めていた税理士事務所は、問題だらけの職場だった。
「税理士補助の仕事ですが、面接時より所長からのセクハラ発言が多数。新人教育もほぼなしで、入社初日から1人で外回りをさせるなど、ムチャ振りが多かったです」
冷静な女性は、すぐに「勤務継続は困難」と判断。入社して3日目に仕事を辞めた。
退職後にハローワークやキャリアコンサルタントから事務所の悪評を聞いた女性は、「退職して大正解でした」と振り返る。現在はサービス業で働いているという。
「『次にパワハラされるのは私だな』と感じた」
大阪府の40代女性は派遣社員をしているが、パワハラ気質のひどい某イベント企画会社に派遣されたことがある。上司が部下にパワハラをし、その部下もさらに下の立場の人間にパワハラをするという信じがたい環境だった。
「『次にパワハラされるのは私だな』と感じた。案の定、契約外の業務もやらせることを初日から宣言された。派遣社員に契約外の業務をさせてはいけないことなど、まるで理解していない。理解する気もないという感じだった」
社員もパワハラ気質な社風に自覚があるのか、女性に対し「うちの職場のこと、変だと思ってるんでしょ?」と問いかける始末。隠れるように掃除をするアルバイトの人からは「上司の目に触れたら『うちの職場はそんなに汚いか?』とすごまれるので」と返されるなど、驚くことばかり。危機を察知した女性は、パワハラ被害に遭う前に契約打ち切りを申し出た。
「派遣会社には申し訳ないが、辞めるなら早いうちに辞めるほうがいい。パワハラを受けるリスクのある会社に固執する必要はないので」
その危機回避能力は称賛に値する。女性は現在、別の派遣先で何の問題もなく仕事に精を出している。
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