コロナ禍により、時短営業や営業自粛が要請されるなど、経済的なダメージを受けている家庭も少なくない。厚生労働省の調査によると、平均世帯年収は552万3000円(厚生労働省/2018年)となっている。
その平均を大きく上回る800万円~1000万円の世帯はどのような生活を送っているのだろうか。今回は平均世帯年収を上回る800万円~1000万円の世帯のリアルな声を紹介する。(文:中島雄太)
ローン完済、貯蓄は毎月30万円「老後への不安もない」
埼玉県でマスコミ関係の会社に働く50代男性は、子ども2人と妻の4人で暮らしている。
「子どもが2人とも成人し、家のローンも終わったので、出費が減りました。毎月30万円ほど貯蓄をすることができているので、老後に不安もありません」
「車は軽自動車、外食も嫌い」など質素な暮らしぶりが伺える。唯一のレジャー費は「年1回の国内旅行」と語り、それ以外はすべて貯蓄に回しているそうだ。
男性は現在の暮らしについて「お金の使い方を知らないので、お金があまり減ってきません。もう少し贅沢をしたい」と考えつつも、ライフスタイルを変えるつもりもないという。
愛知県で不動産業に従事する40代の女性は、共働き世帯だ。「夫婦ともに平均年収以上はあり、子どもは一人なのでお金に困ったことはありません」と語る。
「子どもが『やりたい』といった習い事は、すべて通わせることができています。外食や旅行にもいきます」
共働きだが、会社の理解を得られているため、女性は子ども中心に動くこともできており、満足度は非常に高いそうだ。
高知県の小売店で働く40代男性は、子ども二人を私立高校に通わせている。
「毎月の授業料の支払いがかなり大変です。公立高校に通っていたら、生活レベルももっと高かっただろうなと思います」
と語る一方で、「贅沢はできないながらも日々の生活に困ることはない」とも述べた。
「稼いでも稼いでも、引かれる税金が増えていくばかり」
神奈川県でメーカーに勤める40代の男性は、平均世帯年収を上回る金額を稼いでいるが、不満を抱えている。
「生活費に困ることはないので、お金がないというストレスはありません。しかし、税金が引かれる金額が多いので稼いでも引かれる金額が大きい。そのため年収が多くても実際に使える金額が割に合わないと思います」
とこぼした。
兵庫県でメーカに勤務する30代男性は、現在社宅で暮らしている。
「社宅で生活できている今は貯金もできています。でもこの先マイホーム購入を考えると、生活は苦しくなるのかなと感じています」
と不安を口にした。しかし、「社宅に住んでいるため、毎週家族で外食しても赤字にはなりにくいのは満足している」と語った。
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