東京・新橋駅前で昨年12月に開設された「新型コロナPCR検査センター」は、検査費用が2900円(税別)と低価格なこともあって連日行列が絶えない。首都圏を含む11都府県に緊急事態宣言が発令中の今、自身の「陰性」を確認したいと思っている人も多いだろう。
キャリコネニュース編集部も予約から3週間待ち、1月23日にようやく検査を受けることができた。テレビでは、医師が綿棒を鼻の奥に差す映像をよく見かけていたが、実際の検査方法はイメージしていたものと大きく異なった。
投票所のようなブースが8か所 唾液を送るべく5分間奮闘
完全予約制だが、指定した予約時刻の14時5分になればすぐに受けられる訳ではなく、14時前に着いてから10分ほど外の行列に並ぶ必要があった。順番が来ると、室内に入ってすぐの受付で費用を支払い、検査キットを手渡される。
こじんまりとしたセンター内には、選挙の投票所のようにパーテーションで区切られたブースが8か所あった。それぞれのブースに一人ずつ検査を受けに来た人が立っており、自分で唾液の検体を採取している。
検査キットは、思っていたものとは違う、試験管とストローのセットだった。まず試験管の口からストローの先を出し、これを口でくわえる。そして、口腔内に貯めた唾液をストローで試験管内に送るというもの。
試験管には1.5ミリリットルの箇所に線(画像の赤丸部分)があり、目盛に達するまで唾液を吹き込み続ける。普段、ストローで液体を吸う動作には慣れているが、ストローの中に唾液をまとめて送るのはやや難しかった。1.5ミリリットルという量も意外と多く、唾液の量が線に達するまでに5分ほどかかった。
唾液が規定量に達したら、ストローごと試験管の中に入れてフタをして、ジップ付きのビニール袋に入れて提出する。個人を識別する予約票は各自で貼り付ける、試験管が入っていた袋のゴミも提出用袋に入れるなど、被験者とスタッフの接触を必要最低限に減らすよう、感染対策はよく考えられていた。
検査結果は翌日メールでお知らせ
検査結果は翌日11時30分にメールで届き、
「この度の新型コロナPCR検査の結果は、陰性となりました」
ということだった。前日午後に受けても、24時間以内に結果を教えてくれる仕組みは非常に魅力的に感じた。
新型コロナウイルスの感染有無を確認するための3000円は高いか、安いか――。判断は難しいところだが、半年前にはPCR検査の費用が1万5000円という報道があったことを踏まえると、だいぶ手軽になったと感じる。自分や、一緒に暮らす家族の安全安心を買うために、検査を受けてみても良いのではないだろうか。