マッチングアプリで「ディズニーが好きです」とディズニーランド・ディズニーシーで遊んでいる写真を掲載する女性は多い。アプリ利用男性あるあるのひとつが、こうした「ディズニー好き女子」との遭遇率の高さではないだろうか。
恋活・婚活目的だと、アプリはマッチング率を上げてなんぼの世界だ。恋愛コンサルタントの鈴木リュウさんは、「ディズニー好き女子は男性からすると低評価につながることはないけど、ポジティブな評価もないですね」と話す。
自己紹介文では「異性と盛り上がる」かつ「自分が好きなこと」を記すべき
では、自己紹介文で差をつけるにはどうするべきなのか。
「男女問わず『外からどう見られているか』を意識できる人と、意識できていない人に分けられます。ようはマーケティング思考の有無ですね」
と説明する。
「マッチングアプリでは会話が広がらなければ始まりません。自己紹介文では『異性と盛り上がる』かつ『自分が好きなこと』を記すべきなんです。ディズニーとラーメンが好きな女性なら、より男性で好む人が多いラーメンの方をプッシュした方が"いいね数"を集められます」
男性のディズニーファンもいるが、母数として少ないので中々マッチングしない。鈴木さんは「マーケティング思考のない女性がディズニー好きと言っている可能性が高いです。よく言えば"アプリ慣れ"していないユーザーといえます」と分析する。
もちろんディズニー好きの中には、コロナ禍前だと年パスを購入して週に何度も足を運んだり、いい位置でパレードの写真を撮るために何時間も待ち続けたりするガチの「Dオタ」もいる。
「Dオタは自身がオタクであることに自覚的なので『毎月ディズニーに行くほど好きですが、相手の男性に強要はしません』と謙虚な書き方をします。一方、ディズニー女子って全員が足繁く通っているわけじゃないんです」
ライト層がほとんどとなってくると、男性側からしても深堀りしにくい。ディズニーが好きと書くなら他のことを書いたほうがよさそうだ。
海外旅行、フットサル、格闘技、NetflixもアプリではNG
鈴木さんはディズニー女子と似た属性として、「海外旅行が好きです」と記載している女性を挙げる。マッチングアプリにおいて、女性は経歴や学歴ではなく、趣味・嗜好を盛る傾向があると指摘する。
「アプリで『海外旅行が好き』という女性は、行ったとしてもアジアだと年4回、欧米なら年1回くらい。仕事やプライベートでよく海外に行く人はそれが日常なのであえてアピールしません。海外旅行好きもディズニー好きも、非日常な体験を挙げて、自分が盛れるシチュエーションだから書いている傾向があります」
マッチングアプリの説明文を作るときは、「こういう風に見られたい」という意識が働く。それが「相手にこう見られたい」ならマーケ思考となるが、「自分はこう見られたい」という思考だと"実像"から離れた説明文になってしまう。
「自分を"ハレの場"に身を置いていることを打ち出したいので、常にディズニーや海外に行っているわけではないのにそう書く人が多い傾向です。しかしそういう人ほど週末はNetflixやYouTubeを見て1日が終わっていたりするものです」
こうした残念パターンに陥る人は「ディズニー好き」「海外旅行好き」の"女性"だけとは限らない。
「男性でいうと、フットサル・格闘技を好きと書く人も同じですね。どちらも女性のほとんどが経験したことがないです。フットサルはサッカーと違って試合中継もないので話が盛り上がる確率が低いです」
「Netflix好き」もそれに近しい。「女性に人気の『梨泰院クラス』『愛の不時着』は観ずに、バラエティ番組ばかり観ている可能性が高い」といい、話は盛り上がりにくい。鈴木さんは「こういうのを書く人って『スマホ持ってます』って書くのと同じくらい無意味なんですよね」と語る。
では、こういったプロフィールの人はどうすればいいのか。
「『ディズニーが好き』『フットサルが好き』などの言葉から恋愛はほぼ生まれません。相手が拾いにくいテーマであることを自覚してください。その上で『自分が好きなこと』と『異性から拾われやすいこと』が重なる部分を探してください。紹介文には好きな週末の過ごし方などを書いてみてください。『Netflixを観ながらゴロゴロするのが好き』『スポーツバーで飲みながらテレビを観るのが好き』など共感してもらいやすさを心がけると相手のリアクションも良くなりますよ」