「25周年記念 るろうに剣心展」より。 和月伸宏「るろうに剣心─明治剣客浪漫譚─」の連載開始25周年を記念した展覧会「25周年記念 るろうに剣心展」が、明日1月22日から3月7日まで東京・東京ドームシティGallery AaMoにて、完全日時指定制で開催。本記事ではそれに先がけて本日1月21日に行われた、プレス向け内覧会の模様をレポートする。展示内容や作品のネタバレが含まれるため、ご注意を。
【大きな画像をもっと見る】 週刊少年ジャンプ(集英社)連載時代の200点を超える原画が、「仲間とは」「正義とは」「強さとは」「命とは」「幸せとは」という5つのキーワードで分類され、展示される「25周年記念 るろうに剣心展」。会期は2つに分かれており、1月22日から2月10日までの前期と、2月11日から3月7日までの後期で一部展示の内容が異なる。入口を抜けてすぐのエリアでは、スクリーンにて5つのキーワードを表現した映像を上映。続いて順路を進むと、細長い通路の壁には「るろうに剣心 完全版」の総扉用に描かれた、剣心たちのカラー原画がずらりと並ぶ。
「仲間とは」をキーワードに剣心組、御庭番衆、十本刀という3組にフォーカスしたエリアでは、剣心と左之助がケンカをするシーンや、蒼紫と剣心が戦うシーン、地獄で方治と志々雄が再会するシーンの原画を展示。なおこの「仲間とは」のエリアで公開されているものを含め、原画の一部には和月の解説が添えられている。各キャラクターやセリフ、シーンに和月が込めた思いが綴られているため、ファンはお見逃しなく。
次の「正義とは」のエリアでは、志々雄が“弱肉強食”の理を語るシーンや、左之助が背中に負う“悪一文字”について言及したシーンをはじめ、各キャラクターが心に抱く正義や信念を垣間見せる場面の原画をピックアップ。「強さとは」のエリアには、剣心が飛天御剣流奥義・“天翔龍閃(あまかけるりゅうのひらめき)”を繰り出すシーンをはじめ、各キャラクターが必殺技を放つシーンや、戦闘シーンが紹介されている。さらにここでは志々雄一派の京都編前日譚「炎を統べる」の原画や、「25周年記念 るろうに剣心展」のために描き下ろされた原画「剣闘図」もお披露目。「剣闘図」には剣心と志々雄がともに刀を構えて対峙する姿が描かれていた。
その先に広がっていたのは、「命とは」をキーワードに生と死を表現したモノクロの空間。壁には原画のほかに、この空間で唯一、色味を持つ赤色と黄色の“組紐”が飾られており、次の「幸せとは」のエリアまでつながっている。「時代を創るのは『刀』でなく それを扱う『人』でござる」という剣心のセリフを収めた大きな吹き出しや、剣心と縁が対峙する場面などを展示。“人斬り抜刀斎”として数多の命を奪ってきた剣心が、その罪と向き合う姿が取り上げられた。またここでは後期の2月11日より、岐阜県・関の無鑑査刀匠・尾川兼國氏が再現した剣心の愛刀「逆刃刀・真打」を鑑賞できる。
5つ目のキーワード「幸せとは」を踏まえて構成されたエリアでは、由美の最期や、剣心と薫の絆を描いたシーンをセレクト。剣心、薫、巴、由美といったキャラクターそれぞれが求める幸せの形を追う構成になっている。その先ではジャンプスクエア(集英社)で連載されている「るろうに剣心-明治剣客浪漫譚・北海道編-」のあらすじと登場人物が、原稿や人物相関図を使って紹介されていた。
展示の最後には、和月が描き下ろした新作ネーム「逆刃刀 初撃」がお目見え。「逆刃刀 初撃」では維新志士から抜ける決心をした剣心と、逆刃刀の出会いが描かれている。また和月による作品の制作過程を原稿やノートなどの資料、映像で明らかにする「創作技法之巻」や、アニメ第1期のオープニング映像と第3期のエンディング映像が観られる「活動漫画之巻」、今春に公開される実写映画「るろうに剣心最終章 The Final」「るろうに剣心最終章 The Beginning」の衣装が並ぶ「活動写真之巻」も展開されていた。
物販コーナーでは「25周年記念 るろうに剣心展」のキービジュアルを使ったクリアファイルや、複製原稿、和風タペストリー、湯呑み、豆皿などのグッズを販売。さらに東京ドームシティ内のHOT DOG STANDおよびマリオンクレープでは、同展覧会にちなんだコラボメニューが展開され、メニューを注文するとマスクケース5種からランダムで1枚がもらえる。
チケットはローチケおよび全国のローソン、ミニストップ店頭にあるLoppiで販売中。「25周年記念 るろうに剣心展」会場では購入できないため、ご注意を。なおイベントは4月23日から6月6日まで京都・京都市京セラ美術館新館の東山キューブで行われるほか、新潟での巡回展実施も予定されている。
■ 25周年記念 るろうに剣心展
期間:2021年1月22日(金)~3月7日(日)※会期中無休、完全日時指定制。一部作品に展示替えあり。2月11日(木・祝)より後期展示。
時間:11:00~19:00 ※土曜、日曜、祝日と開幕初日は10:00~19:00。最終入場は18:30。
会場:東京ドームシティ Gallery AaMo(東京都文京区後楽1-3-61)
料金:一般1600円、中高生1000円、小学生600円、グッズ付入場券3100円
期間:2021年4月23日(金)~6月6日(日)
会場:京都市京セラ美術館 新館 東山キューブ
(c)和月伸宏/集英社