WEC世界耐久選手権のLMGTEプロクラスに参戦するフェラーリ(AFコルセ)が、2021年のドライバーラインアップを発表した。引き続き2台体制でのエントリーとなるが、ダビデ・リゴンに代わってダニエル・セラがフル参戦を果たすことが明らかになった。
ル・マン24時間レースのGTEプロクラスを2度制しているセラは、2021シーズンはゼッケンが改められる52号車フェラーリ488 GTE Evoをミゲル・モリーナとともにドライブする。
一方リゴンはル・マン24時間で52号車のペアに加わると同時に、アジアン・ル・マン・シリーズならびにGTワールド・チャレンジ・ヨーロッパにおいて今年もフェラーリのマシンを走らせる。
もう1台の51号車では、ジェームス・カラド/アレッサンドロ・ピエル・グイディのコンビが継続となる。51号車のル・マンにおける追加ドライバーについては、まだ明らかになっていない。
新たにフルタイム・ドライバーとなるブラジル国籍のセラは、ル・マン24時間およびIMSAプチ・ル・マンでのクラス優勝をカラド/ピエル・グイディと達成した2019年末、フェラーリのファクトリードライバー入りを果たしていた。
36歳のセラはまた、2017年にもアストンマーティン・レーシングでル・マン24時間のGTEプロクラスを制した経験を持つ。2020年はGT3やGTEスペックのフェラーリで、いくつかのシリーズに参戦。カラド/ピエル・グイディのペアに加わったル・マンではクラス2位フィニッシュを果たしたほか、WEC最終戦バーレーンでは51号車のフェラーリをドライブしている。
2021年、以前は71番のゼッケンが与えられていたマシンで、セラはモリーナとともにWECへのフルシーズンエントリーを果たす。
「僕の目標はWECでレースをすることだった。2021年、その舞台に立つことができてうれしく思う」と、ストックカー・ブラジルでも複数回のチャンピオン経験を持つセラ。
「僕はチームとチームメイトをよく知っている。僕らはともに、うまくやることができると思う。シーズンの開始に向け、僕はできるかぎりベストな状態になるよう準備をしている」
2台のフェラーリ488GTE Evoのエントリーは、2021シーズンのWEC・LMGTEプロクラスにおけるフル参戦車両の数が4台になることを意味する。アストンマーティンがワークス参戦を終了するため、フェラーリ/AFコルセの2台はポルシェの2台とシリーズを争う。
ポルシェはマイケル・クリステンセンに代わって元LMP1ドライバーのニール・ジャニが参戦することなど、LMGTEプロのラインアップをすでに明らかにしている。