スイス籍のリアルチーム・レーシング(Realteam Racing)は、2021年のWEC世界耐久選手権LMP2クラスに、元LMP1ドライバーのロイック・デュバル、ノルマン・ナトを擁しフル参戦すると発表した。
過去2シーズン、ELMSヨーロピアン・ル・マンにLMP3マシンでエントリーしてきたリアルチーム・レーシングは、オペレーション・パートナーであるTDSレーシングからのサポートを引き続き受け、グローバルなプログラムへとステップアップする。
2013年FIA WEC王者のデュバルは、2019/20シーズンのWECには参戦していなかった。一方のナトは昨シーズン、レベリオン・レーシングのLMP1マシンをドライブしている。
ふたりは、リアルチーム・オレカ07・ギブソンを、チームオーナーのエステバン・ガルシアとシェアする。ガルシアはデイビッド・ドゥルーとともに2020年のELMS・LMP3クラスをシーズン3位で終えている。
2021年、スイス人のガルシアは、自身初となるル・マン24時間レースを含めたWECの6戦に参戦することとなり、一方のドゥルーはリザーブドライバーの役に就く。
ガルシアはFIAが定めるドライバー・レーティングではブロンズにあたる。これにより、チームはWECのLMP2クラスに2021年から設けられるプロ/アマクラス(トロフィー)を争うことになる。
2018/19シーズンにTDSレーシングから参戦していたデュバルは昨年、アウディでDTMを戦うかたわら、ELMSのLMP2クラスでアルガルベ・プロ・レーシングにも加わっていた。
一方のナトは昨シーズンのWECではランキング3位。上海とサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(オースティン)ではプライベーターであるレベリオンの勝利に貢献した。2021年、ナトは2018年のELMS以来となるフルタイムのLMP2プログラムと、ベンチュリから参戦するABB FIAフォーミュラE世界選手権のふたつのシリーズに参戦することになる。
「WECにLMP2マシンで参戦し、FIA LMP2プロ/アマ耐久トロフィーを争う資格を得るという、さらなる一歩を踏み出すことができて非常に嬉しい」とガルシアは述べる。
「デイビッドとのELMSでの2シーズン、勝利とチャンピオンシップでのポディウムを経て、WECとル・マン24時間レースに出場するという目標を達成するときが来た」
「TDSレーシングは、このプログラムにおけるすべての経験を我々にもたらし続けてくれている。ロイックとノルマンのような経験豊富なふたりのドライバーとともに参戦できることを、とても嬉しく思う」
TDSは2021年のWECで2台のマシンをオペレートすることが確約されており、同じくLMP2クラスにプロ/アマでエントリーするレーシングチーム・ネーデルランドとの契約もあと1シーズン延長することに合意している。
「TDSレーシングは、リアルチーム・レーシングとの関係を強化できることを非常に喜ばしく思う」とチーム代表のクサビエ・コンベは語る。
「LMP2クラスへの移行は、昨年に達成された結果を受けた論理的な継続だ」
「エステバンのモータースポーツへの情熱と、ロイック・デュバル、ノルマン・ナトの経験とプロ意識は、間違いなくプロ/アマ部門のタイトル争いにおいて、重要なカギとなるだろう」