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緊急事態宣言でも毎日通勤の30代女性「社内で感染者が出ても、感染対策は個人の自助努力とまで言われた」

2021年01月19日 07:30  キャリコネニュース

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一部の都府県で緊急事態宣言が発出された今、これまで以上に新型コロナウイルスへの感染に敏感になっている人は多いはずだ。テレワークができる仕事なら積極的に導入するべきだが、都心に通勤している30代女性からは「緊急事態宣言が発令されてからも毎日出社を強いられている」(東京都/設備・運輸)という悲痛な声が寄せられた。(文:林加奈)

「私も誰かからうつされるのは時間の問題と諦めている」


この女性が勤務する会社はコロナに対しての危機感がなく、当たり前のように取引先との懇親会やゴルフ接待を実施した結果、感染者が出てしまった。それにもかかわらず何の注意喚起もなかったという。緊急事態宣言発出後の対応について、女性は次のように語る。

「会食は控えるように呼びかけられ、パーテーションの取り付けなど若干の対策は取られるようになりました。しかし依然として、出社率を下げる取り組みはなされていません。『感染対策は個人の自助努力にかかっている』とまで言われてしまいました」

会社側は「テレワークが可能な部署とそうでない部署があり、不公平感が生まれるから。設備投資にお金がかかるから」という理由で、在宅勤務を一切認めていないという。女性は「毎日出社している以上、私も誰かからうつされるのは時間の問題だなと諦めに近い感情を抱いています」と悲観する。

「出社率削減に協力しない企業については黙認されている」

新型コロナウイルスの感染拡大が止まらないこの状況で、出社を余儀なくされている女性。

「厚生労働省から平日昼間の外出自粛も呼びかけられ、私自身協力したいと思っています。しかし企業体質が変わらない以上、通勤しないわけにはいきません。個人の力だけで自粛するには限界があります。飲食店に対する時短要請・罰則の問題ばかりが注目され、出社率削減に協力しない企業については黙認されている現状に疑問を感じます」

前回と比較し、今回の緊急事態宣言では人出があまり減っていないことを受け、女性は

「出社率削減に協力しない企業の存在があることは間違いないと思います。この問題が大きく取り上げられ、通勤する人たちの声が政府関係者の方に届く日が来ることを切に願います」

と語っている。

外出自粛に協力したくても、会社がそれを許さないために出勤し続けている女性。会社の体質が早々に変わるとは思えないが、できるだけ早くテレワークに切り替わることを願いたい。

※キャリコネニュースでは引き続き「コロナ第3波到来でもテレワークにならない人」や「テレワークで快適なこと・つらいこと」などのアンケートを実施しています。