自民党の一億総活躍推進本部(猪口邦子本部長)は1月14日の会合で、正社員が週休3日制を選べるようにする本部長試案を示した。日本経済新聞の報道によると、子育てや介護、副業などに取り組みやすい環境の整備を目指すことが狙い。
試案の内容は、希望者が理由にかかわらず、週休3日制を選択できるもの。新型コロナウイルスの影響でテレワークなどの新しい働き方が注目される中、提案理由に「柔軟な労働環境や就労形態への対応力が内在する」と説明したという。
自民党は「あくまで本部長の個人的な考え」と回答しているが……
同会合ではさらに、週休3日制が少子化対策だけでなく、休日の地方滞在を促すことで地方創生にもつながる可能性も指摘している。
週休3日制をめぐっては、すでにヤフーやアクセンチュア、東芝、ユニクロなどで一部社員が選択できる制度を導入。同試案でも「給与は週休3日で2割削減の事例がある」と紹介した。同本部では今後、議論やヒアリングを進め、政府への提言をまとめるという。
自民党政調会はキャリコネニュースの取材に「あくまで本部長の個人的なお考えとして出されただけ」と答えるのみだったが、ネット上では賛否両論が出ている。
5ちゃんねるでは同日にスレッドが立ち、
「中小企業なんてただでさえ給料安いのに、週休3日にするから給料減らすねーなんてやったら生活できなくなって転職する人間増えそうだけど」
「要は『賃下げ』ですよね。コロナ禍で不景気になった企業と給付金その他で出費した国が給与を下げたいだけ
と給与が減ることに関して疑問を抱く人が相次いだ。一方で「選べるなら悪くなくね?主婦だと平日の休みはありがたいと思うけどな」「これはトントン拍子で進むだろう。給料2割減でもいい3日休みたいと言う人と、人件費削減したい経営側とウィンウィンだから」と歓迎する人もみられた。
ツイッターでも話題になり、給与が減ることに危惧を示しつつも週休3日をポジティブに捉える声が多数を占めた。ただ、中には「まずは完全週休2日制を徹底してくれ」という声も。週休3日の前に改善しなければいけないことも多そうだ。