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アストンマーティンF1、2021年は「さらなる表彰台獲得と1、2回の優勝」を目指す。ベッテルにも大きな期待

2021年01月12日 16:11  AUTOSPORT web

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2020年F1第16戦サクヒールGP セルジオ・ペレス(レーシングポイント)が初優勝、ランス・ストロール(レーシングポイント)が3位
アストンマーティンの会長を務めるローレンス・ストロールは、2021年はさらなる表彰台獲得と、数回のレース優勝を望んでいる。

 レーシングポイントからアストンマーティンへと変わったこのチームは、チャンピオンシップで勝てるチームへと一歩ずつ踏み出すことを誓っている。2020年のコンストラクターズ選手権を4位でフィニッシュしたチームは、新たな主要パートナーとなったコグニザントの助力を得て、アストンマーティンの名をF1によみがえらせるだろう。

 ストロールはコグニザントがアストンマーティンとともに、F1における“デジタル変革”の役割を果たすと述べている。

「ITによりラップタイムを改善する……。ITはデジタルエンジニアリングの専門知識をもたらし、チームが新たなレベルへと進む助けになるだろう」とストロールは『Reuters』に語った。

「このチームは常に自分たちよりレベルの高いチームと戦ってきた。今や我々はアストンマーティンであり、コグニザントからの援助と支援がある。我々は強いチームと張り合うだけでなく、さらに上のレベルで戦うだろう」

 より上のレベルで戦っていくということは、2021年のチームのパフォーマンスレベルがまた一歩前進することを意味する。

「私のチームについての目標は、私が行っている他のビジネスと同じように、勝つことだ。F1は成功するのに何年もかかる。一夜にしてどうにかなるものではないし、ビジネスもまた一夜にして構築されるものではない」

「同じことだ。昨年フィニッシュしたところから継続していき、ただより強くなることを望んでいる」

「我々には数回の表彰台獲得と1回の優勝があった。今年はさらなる表彰台獲得と、1、2回の優勝が欲しい。一歩一歩戦いを進めていき、より多くの勝利を目指す」

■「ベッテルは我々の望むところに繋がる方向へチームを率いてくれる」

 チームは前途有望な将来に乗り出している。シルバーストンの敷地には真新しいファクトリー施設が建設された。ストロールは、テクニカルディレクターのアンディ・グリーンに、アストンマーティンをチャンピオンシップを制するチームに変えるために、どのような変化が必要か尋ねたのだという。

「私はこう言った。『2022年には新ルールが施行される。我々は勝つためにここにいる。それが私がここにいる理由であり、我々全員がいる理由だ。だが私には勝つために必要なリソースをもたらす力がある』」

「『世界チャンピオンになるために、異なるやり方で何をやればいいだろうか?』アンディはこう言った。『私の最初の答えは、全体を大きく変えることはしないということだ』」

 しかしながら、大きなひとつの変化がすでにチームには起きている。4度のF1世界チャンピオンであるセバスチャン・ベッテルが加入したのだ。ストロールは新たに加わるベッテルが、アストンマーティンを望む方向へ進ませる助けになってくれることを確信している。

「セバスチャンは昨年は非常に困難な年を過ごした。シーズンが始まる前に仕事を失うことは、誰にとっても難しい。精神面でも非常に厳しいことだ。ドライバーにとってF1がどれだけ精神的なゲームであるかは知られている」

「彼はマシンがトリッキーで、自分のドライビングスタイルに合わないと感じていた。同じ状況を、彼のレッドブルでの最後の年(2014年)に我々は目にしている」

「だが彼は4度の世界チャンピオンだ。彼が1年でドライビングのやり方を忘れたとは思わない。彼には職業倫理があり、どれだけ懸命に取り組むかという点で、パドックの誰にも負けないことで知られている」

「我々が世界チャンピオンになるためのひとつの方法は、スタッフたちをチャンピオンのように考え行動させることだ。そうするために4度の世界チャンピオンをチームに迎え入れたのだ」

「彼は、最終的に我々が望むところに繋がる方向へとチームを率いてくれるだろう」

「私は心配していない。セバスチャンのことをよく知っているし、彼は我々と素晴らしい仕事をするという100%の自信と信念を持っている。彼はかつてないほどに意欲的になっている」