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新成人に「会食行くな」と約束させる「誓約書」 新宿区「破っても罰則はありません」

2021年01月12日 12:32  弁護士ドットコム

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新型コロナウイルス感染拡大により、成人式の開催について、各地で判断がわかれることになった。


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東京都新宿区では、1月11日予定の式典を中止。かわりに、新宿住友ビル「三角広場」にフォトスポット(金屏風)を設置した。



区は、参加者に対して、感染症対策のため、名前、連絡先、発熱の有無などをたずねる「フォトスポット来場者カード」にサインさせ、「撮影後は、友人等と会食には行きません。新成人として約束します」という項目にチェックを入れさせた。



カードは、除菌・検温ののちに、書かせたという。記入した情報は、保健所等にも提供するとの注意書きもあった。



●「罰則ないと意味がないのでは」

当日の様子を報じた各種メディアの記事には、多くのコメントが寄せられていた。



「世間に反対されたのに成人式を強行して問題が発生した時に『悪いのは約束を破った成人のせいだ』と言い訳をするための誓約書だよね」



「罰則付きじゃないと意味ない」



●区「趣旨は自覚をもってもらうため」

この「誓約書」を用意した意味について、1月12日、区に取材した。



区の総務部によると、フォトスポットに来場した新成人は542人(同伴の保護者などは集計中)だった。発熱が確認され、参加できなかった人はいなかったという。なお、参加した人からは「よい記念になった」などの声があったそうだ。



カードを書かせた意義は、「場を提供するが、感染対策についての意識をしっかり持ったうえで、参加をご了承くださいというご確認。(カードもなく)フリーの状態で入場させると収集がつかなくなる。周知と、自覚を持ってもらう意味もこめた対応」と説明した。



そのような趣旨であるため、カードにサインしたうえで、撮影後に会食等に行ったことが発覚した場合に、「罰則はない」という。



●コロナ感染が発覚した場合でも、罰則はない

さらに、カードにサインした参加者が、のちに、新型コロナウイルス感染が判明した場合でも、罰則はないとした。



なお、カードの漢字にはルビが振られていたこともあり、「全ての漢字にルビが振ってあるのが20歳に渡すものとは思えない」などの意見もみられた。



これについては、外国人への配慮だという。新宿区には4万2598人の外国人が暮らしており、日本語学校や大学があることから留学生が多いことで知られている(東京都発表の区市町村別国籍・地域別外国人人口。2020年1月1日時点)。