ハースF1チーム代表ギュンター・シュタイナーが、2021年に同チームに加入し、F1デビューを果たすニキータ・マゼピンについて語った。マゼピンは2020年の不適切な動画公開の件を反省しており、彼が過ちから学ぶようチームはサポートしていくという。
12月、マゼピンのインスタグラムアカウントに、車の後部座席でマゼピンが女性の体に触り、女性がその手を払いのけている動画がアップされた。その動画はすぐに削除されたが、マゼピンに対する非難の声が高まり、ハースは厳正に対処するとのコメントを発表。FIAとF1も声明を出す騒ぎに発展した。ハースはこの問題を内部で処理し、詳細を明らかにするつもりはないとしている。
『The Race』でのコラムにおいて、シュタイナーはこの問題に触れた。
「彼はしてはならないことをした。その時我々は、自分たちの考えを率直に話した」とシュタイナーは記している。
「彼は謝罪した。自分が間違ったことをしたと分かっているのだ。彼がこの件から学び、レースに集中し、二度と同じことをしないようにする必要がある。我々はそのための最大の機会を彼に与えるべく、取り組んでいかねばならない」
「彼はあの行動がよくないことだったと理解している。私はひざまずいている相手の顔を蹴るような人間ではない。それは正しいことではない」
「これから成長する必要のある若者だ。我々チームはこの問題に取り組んでおり、今後も対処していく」
「これでOKだというつもりはないし、これで放免するわけではない。彼を教育している。そしてこれからも教育を続けていく」
マゼピンの姿勢が改善すると考えているシュタイナーだが、今後再び不祥事を起こした場合には、何らかの行動を起こすという。
「同じこと、あるいは似たような出来事が再び起きた場合は、それ相当の結果が生じることになる」とシュタイナーは言う。
「彼が進歩し、二度と同じことが起きないようにするため、我々は状況を整えている。今回の件は明らかに過ちであり、同じ過ちを繰り返さないための手助けをする」
「だが彼は責任を取った。それは非常に重要なことだと私は考えている。自分が間違ったことをしたと分かっていれば、進歩することができる。否定的だとうまくはいかないが」
ソーシャルメディアで一部の人々がハースはマゼピンを解雇すべきであるとの声を上げているが、ハースはドライバーラインアップを変更するつもりはないと正式に表明している。
「人にはそれぞれ意見がある。内部でもこの出来事を気に入らない人々はいた。だからこそこの問題に真剣に取り組んでいくのだ」とシュタイナーは言う。
「このようなことで集中力が削がれることを望んではいない。だが、時にはこういうことが起こり得る。もちろん起こらなければその方がよかった。だが、実際に今はこういう状況になのだから、対処する必要がある。それも我々の仕事の一部なのだ」