昨今のオープンワールドゲームの進化は凄まじいものがある。時間による景色の変化は前提として、天候も変わる。NPCは時間に応じて寝食するし、モブたちが知り合いと会話をするようなゲームも増えてきた。つまり、「そこに生活がある」ということを強く意識させてくれる。
また、定期的に食事をしたり、水分補給をしないといけない、というシステムのゲームもある。地面に直接寝るのではなく、病気にならないよう屋根のある場所のベッドで寝なきゃいけないというゲームもある。こういうこだわりの数々に、本当に「制作スタッフもよく導入したよなぁ」と感心しきりだ。(文:松本ミゾレ)
「これ以上何をオススメすればいい?」という雰囲気に
5ちゃんねるに先日、「生活感強めのオープンワールドゲーを教えてくれ」というスレッドが立った。スレ主は『Skyrim』『fallout』が一番好きだという。僕といいお友達になれそうだ。
両シリーズとも生活感はかなり再現されているので、ああいう雰囲気がお気に召しているようだ。さらに空気感で言えば『Red Dead Redemption 2』。また、クラフト系が充実しているタイトルも好きとのことで『ARK』『Conan Outcasts』もお気に入りとして挙げている。
この人、かなりオープンワールドの世界に入り浸っている。ガチの人のようだ。その上でさらに生活感マシマシのオープンワールドとなると、下手なタイトルは提示できないなぁ。
スレッドにも「これ以上何をオススメすればいいんだ?」という空気が蔓延しており「もうそれ以上ないです」といった書き込みもみられる。僕もこれには同意見。
ただ、『fallout4』にはハマッているようだが、まだ『fallout76』には未着手とのことで、スレッドでもオススメされていた。『76』は僕もこちらで「広報大使か」って勢いでリリース当初からたびたび薦めているんだけど、アレは『4』に比べるとクラフトの自由度がやや低いので、受け入れてもらえるかどうか……。でも、気に入ってくれるといいなぁ。
オープンワールドでは基本的な衣食住は再現されたが……
僕はオープンワールド系のゲームが大好きだ。それぞれのタイトルにそれぞれの色というか個性があるし、どれをとっても他のタイトルより優れている部分を見つけることは容易いと思っている。
既に有名なオープンワールドのゲームでは、衣食住の三大要素がしっかりカバーされている。衣服、装備のバリエーションが豊富。食事を自分で作ったり、適時摂取して体調を管理する必要性。住まいを自分で作ったり、購入するという選択肢。
あとは作品によっては、移動が徒歩しかないものもあれば、車やバイクを乗り回すこともできるなどの違いもある。後者の場合、車を購入する楽しみもあるし、車庫入れに失敗して凹むこともできる。
ここまでゲームで再現すれば御の字って感じなんだけど、「まだ足りないものがあるとすれば、それは排せつかなぁ」と個人的には感じている。
それこそ『ARK』では排せつをするというシステムがある。また『SCUM』というゲームでも、排せつは一つの肝として実装されている。あれは初見で笑ったけど、同時に「大半のオープンワールド系ゲームではトイレはクラフトできても、排せつをしていないなぁ」と気が付いた。
排せつって人間が生きる上では欠かせない生理現象。もしかするとそのうち、これをシステムにもっと密接に組み込んだゲームが出るのかもしれない。
たとえばステルスプレイをしている場合、おしっこを我慢していると無意識にそわそわしたり、足踏みをして敵に気付かれやすくなるとか。変な物を食って下痢になったら、頻繁にトイレにこもらないとどうしようもなくなるとか。
逆にしっかりと体調管理をしていると、プレイヤーのコンディションにバフがかかる、みたいな。一見すると不自由な縛りになるけど、そこは「ハードモード」と銘打って、我こそはというユーザーのために実装するなどしてみてもいいような。少なくとも僕はやってみたい。