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MotoGP:チーム・スズキ・エクスターがダビデ・ブリビオ代表の離脱を発表。2021年はF1チームに移籍か

2021年01月07日 20:11  AUTOSPORT web

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2020MotoGP:チャンピオンを獲得したチーム・スズキ・エクスターのジョアン・ミル、アレックス・リンスとダビデ・ブリビオ代表
1月7日、スズキはロードレース世界選手権のMotoGPクラスに参戦しているチーム・スズキ・エクスターのチームマネージャーを務めていたダビデ・ブリビオがチームから離脱することを発表した。

 ブリビオは、1990年にスーパーバイク世界選手権(SBK)に参戦するヤマハサテライトチームで働いた後、ヤマハのファクトリーチームで2000年までチームマネージャーを務めた。2001年からはMotoGPに参戦するヤマハに移りチームマネージャーの役割を担った。

 MotoGPではバレンティーノ・ロッシが王者に輝き、ブリビオはトップチームで数々の経験を積む。そしてロッシが2011年にドゥカティに移籍したタイミングでVR46のコンサルタントを務め、2013年からスズキに関わっている。

 スズキは2011年末にMotoGP参戦休止したが、新しいMotoGPプロジェクトに着手した際にブリビオをチームマネージャーに就任させる。2015年にはチーム・スズキ・エクスターとしてスズキがMotoGPクラスに復帰すると、2016年に初優勝を飾り、2017年には優遇措置(コンセッション)が外れ、他のワークスチームと同等の体制になるほど成績を上げた。

 2018年には再度コンセッションを受けるが、終盤5戦以降は外れ、ブリビオがスズキに関わって8年目の2020年にはジョアン・ミルのチャンピオンとチームチャンピオンを獲得するチームに仕立て上げた。

 そんなブリビオはスズキを離脱して、チャンピオンチームを2020年で去ることとなった。ブリビオは2021年は「新たなプロフェッショナルとしての挑戦」を選んだと話しており、複数のメディアが報じている通りにF1のチームで働くことになる可能性がある。

 ブリビオは「新たなプロフェッショナルとしての挑戦と機会が突然訪れ、最終的に私はそれを受けることに決めた。それは難しい決断だった。最も難しいのは、スズキがチャンピオンシップに復帰したときに、一緒にこのプロジェクトを始めたこの素晴らしい仲間のグループを離れることだ」と語った。

「そして、この素晴らしいチームを作るために何年にもわたり働いてきたすべての人たちに別れを告げるのは辛い。そういう意味では寂しくなるが、同時に新しい挑戦に対するモチベーションも高く感じており、スズキとの契約を更新するかまったく新しい経験を始めるかのを決める際の鍵となった」

「MotoGPのタイトルを獲得したことは、スズキの歴史に残るものであり、私の人生の中でも常に特別な思い出になる。スズキの経営陣の皆様には、当初からの信頼に深く感謝している」

「日本とサーキットでのMotoGPグループのメンバー、すべてのスズキネットワーク、そしてもちろんこの期間にチームのために戦ったすべてのライダー、特に2020年の素晴らしいシーズンを過ごしたジョアン(・ミル)とアレックス(・リンス)に感謝したい」

「ジョアンがワールドチャンピオンになったことは、私にとって、そしてこの壮大な旅に一生懸命働き、私に同行したすべての人々にとって夢のような出来事だった。チームスズキMotoGPが将来、結果がどんどん良くなることを願っているし、常にスズキファンでいたいと思っている。ありがとう、スズキ!」

 チーム・スズキ・エクスターのプロジェクトリーダーを務める佐原伸一氏は「本当に、チーム・スズキ・エクスターからダビデが離脱することは、我々にとって衝撃的なニュースでした」と述べた。

「チームやバイクの改善についていつも話し合っていて、長い間一緒に仕事をしてきたので、誰かに私の一部を奪われたような気がします。2020年には新型コロナウイルスによる異常で困難な状況にもかかわらず、素晴らしい結果を達成することができました」

「そして2021年はこの勢いを維持するためにさらに重要な年になるでしょう。現在“ダビデロス”をカバーするための最良の方法を見つけようとしています。幸いなことに、私はほとんど彼と同じような考え方を持っていたので、チーム・スズキ・エクスターとして進むべき方向を維持することはそれほど難しいことではないと思います。彼の将来の幸運を祈っています」