長時間労働やハラスメント。過酷な労働環境で心身を病み、退職を余儀なくされる人は多い。そうしたブラック企業をなくすために、政府は労働基準法を整備するなど抑制措置が取られている。しかし現在でもブラック企業での被害はあとを絶たない。
某新聞社に勤務する30代の男性は、「最初は良かったのですが、異動先で地獄をみました」とコメントを寄せた。関連会社からの天下りの支社長と、営業課長が好き放題にしていたことにより、男性の職場は大荒れになってしまった。(文:中島雄太)
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「蛍光灯を半分に減らされ、書類を見るのに苦労しました」
前出の男性は就職後、しばらく本社で勤務をしていたが、数年後に地方に転勤。そこで地獄の日々を迎えることになる。
「関連会社から来た支社長と、その腰巾着のような営業課長がとてもひどい状態でした。支社長は『経費削減による収支改善』を方針に掲げていたので、節約が強行されました」
その内容は、経費を削減することにだけ着目していたため、とてもひどい内容だった。
「蛍光灯を半分にされてしまったので、社内は薄暗くなり、書類を見るのに苦労するようになりました。さらに来客時以外、エアコンは使用禁止。夏場は暑いし、冬場はすごく寒いので、劣悪な環境でした」
支社長の経費削減策はそれだけにとどまらない。
「職場は9時が始業。社員は早めに来てパソコンを立ちあげていましたが、8時55分になるまで電源を入れることが禁止になりました。それだけなら良いのですが、1分でも早く電源を入れると、営業課長によって強制的にシャットダウンされてしまいます」
実際に電気代は安くなったというが、その分ストレスが大幅に増えてしまったという。
「残業代を請求する神経が理解できない」と叱責され退職を決意
さらに驚きの内容は続く。
「ブラック企業だと確信したのは、月平均110時間の残業があるにもかかわらず、定時の18:00にタイムカードを打刻するよう指示され、一切残業代が支払われなかったときです」
男性は、営業課長から「最繁忙期だけは残業をつけるから、いまは我慢してくれ」と言われたため、それを信じ我慢していたが、結局残業が払われることはなかった。
男性が本社総務に報告すると無事残業代が支払われたが、事態は悪化した。なんと支社長と本社の総務部長から責められてしまったのだ。
「残業しろと指示はしてない。君が能力不足で定時内に仕事を片付けられなかったのに残業代を請求する神経が理解できない、もう君を信用できないし仕事を任せられない」
男性はそう言われ、退職を決意。現在は別の企業で働きながら、自身の成長を実感している。
※キャリコネニュースでは引き続き「ブラック企業経験談」や「お酒の失敗エピソード」などのアンケートを実施しています。