来週月曜日に迫った「成人の日」。例年通りならば、新成人たちが各地の会場に集い、節目の日を迎えるはずだった。しかし、今年は新型コロナウイルスが収まらず首都圏では緊急事態宣言発令も目前。成人式も中止やオンラインでの開催にする自治体が相次いでいる。
一方、開催に踏み切る自治体もある。横浜市生涯学習文化財課の担当者は、キャリコネニュースの取材に「新成人にとっては一生に一度の節目のイベントなので、現時点では開催したいと考えている」と答えた。
「イベント人数制限はクリアしている」というが……
同市によると、1月5日までに100件弱の問い合わせが寄せられた。その多くは、成人式の開催可否を尋ねる内容だったという。
政府は7日にも、横浜市のある神奈川県を含む首都圏1都3県を対象に、緊急事態宣言を発令する見通しだ。担当者は、
「県から情報提供のあったイベント人数制限(上限5000人、収容率50%)はクリアしている。だが、緊急事態宣言の内容を確認するまでは決まったことは申し上げられない」
と説明した。イベント開催の人数制限がより厳しくなる場合には「(成人式開催を)再検討したい」とも話している。
さらに、同市では入場時に配布するチラシおよび、会場に設置する大型ビジョンなどで、式典前後の会食を自粛するよう呼び掛けるという。成人式は、旧友との久しぶりの再会の機会であり、式後には中学や高校単位で集まって同窓会が開かれるケースも多い。担当者は、
「一生に一度の成人式なので、新成人の心に残るような式典を開催したい。一人一人の感染対策が必要になってくるので、感染対策にはご協力いただきたい」
と改めて呼び掛けた。
成人式の開催をめぐっては、6日までに埼玉県さいたま市、千葉県千葉市などが会場開催を取りやめ、オンラインで開催することを決定。NHKによると、都内23区のうち15区は既に会場開催の中止を発表している。一方、川崎市(神奈川県)は、横浜市同様に開催する方向で準備を進めており、首都圏でも対応が分かれる形となっている。