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「読まないで」と書かれた古い日記帳が見つかる 37年越しに持ち主の元へ(米)

2021年01月04日 05:52  Techinsight Japan

Techinsight Japan

37年前の日記を無事持ち主に届けることができた男性(画像は『CP24 2020年12月28日付「Toronto man to reunite long-lost diaries with mystery woman after 37 years」』のスクリーンショット)
カナダ在住のある男性が、両親から実家で見つかったという心当たりのない古びた2冊のノートを受け取った。これは男性の実家の屋根裏で作業していた業者が見つけたものだった。このノートは日記帳だったようで、表紙には「プライベートなものです。読まないで!」と書かれており、名前も記されていた。男性が持ち主を探すためSNSに投稿すると、すぐに見つかり37年越しに本人に渡されたという。『CP24』などが伝えている。

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カナダのオンタリオ州トロント在住で海軍歴史家のニック・ガンズさん(Nick Gunz、41)は、トロント大学で非常勤講師として働いている。12月初め頃、ニックさんは両親から2冊の古いノートを受け取った。このノートは、ニックさんの実家で断熱材を取り付けていた業者が屋根裏の隙間から発見したものだった。

ノートの表紙には「これはアリソンのものです。プライベートなものなので読まないでください!」と書かれていた。ニックさんがパラパラとページをめくると、持ち主のフルネームと年齢、かつてこの家に住んでいたことが分かったという。ニックさんはこれらの情報から持ち主を探してみようと思い、自身のTwitterに先月24日、写真を添えて次のように投稿した。

「アリソン・ジェンキンスさん(Alison Jenkins)、あなたが1983年、10歳だった頃のトップシークレットのノートを預かっています。このノートはトロントのオーチャード・クレス33番の家の屋根裏から見つかりました。名前と年齢を確かめるためにざっと見ましたが、注意書きの通り中身は読んでいません。お返ししたいです。」

この投稿が他のSNSなどでシェアされると、持ち主であるアリソンさんのもとに知らない人から「このノートはあなたのものではないですか?」といったメッセージが複数届いたという。アリソンさんは受け取ったメッセージについてこのように明かしている。

「メッセージを最初に見た時はスパムなどの詐欺かと思いましたが、とりあえず載っていたリンクを開いてみたんです。そこには以前トロントに住んでいた時の家の写真がありました。それでも詐欺ではないかという思いが消えなかったのでグーグルでこの話を調べてみると、すぐにノートの写真が出てきて『これは絶対に私のだわ』と驚きました。」


このノートを日記帳として使っていたアリソンさんは、弟から自分の秘密を守るべく屋根裏に小さな隙間を見つけて隠したという。それ以降はこのメッセージが届くまですっかり忘れていたそうだ。


現在バンクーバーに住んでいるアリソンさんはニックさんに連絡を取ると、ニックさんは住所を確認してすぐに郵送した。

1983年に書かれた日記は37年の時を経て、無事アリソンさんのもとに届いた。日記帳を受け取ったアリソンさんは「本当に感動しました。私の日記に対して敬意を示し、読まずにいてくれたニックさんは素晴らしい人です。私だったら読んでいると思います」と笑ってニックさんに感謝の意を述べた。

アリソンさんはシンガーソングライター兼音楽の先生をしており、これを知ったニックさんはアリソンさんの音楽を聴きTwitterでシェアするなど偶然の出会いを楽しんでいるようだ。

画像は『CP24 2020年12月28日付「Toronto man to reunite long-lost diaries with mystery woman after 37 years」』『Nick Gunz 2020年12月25日付Twitter「Alison Jenkins, we have your top-secret notebook from when you were ten in 1983.」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)