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アンソニー・ホプキンス、禁酒決意から45年迎え若い世代にメッセージ「“今日”という日は、昨日あなたが悩んでいた“明日”」

2020年12月31日 15:42  Techinsight Japan

Techinsight Japan

31日に83歳の誕生日を迎えたアンソニー・ホプキンス
名優アンソニー・ホプキンスが31日、83歳の誕生日を迎えた。その2日前には自身のSNSに投稿した動画の中で、アルコールを断ち切って45年が経ったことを報告。そして暗いニュースが続いた2020年を振り返りながら「“今日”という日は、昨日あなたがものすごく悩んでいた“明日”です」「どうか諦めないでください」と若者にエールを送った。

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名作スリラー映画『羊たちの沈黙』(1991年公開)で殺人鬼ハンニバル・レクター博士を演じた、ウェールズ出身の俳優アンソニー・ホプキンス。映画公開当時は53歳だったアンソニーが、31日に83歳の誕生日を迎えた。誕生日の2日前には自身のSNSを更新し約1分間におよぶ動画を公開したアンソニー、世界がパンデミックという未曾有の事態に直面した一年を振り返りながら、12月29日が自身にとって大変特別な日であることを次のように明かした。

「皆さん、もうすぐ新しい年を迎えますね。今年は実に多くの人々にとって、苦悩や悲しみに満ちた大変辛い一年となりました。」
「45年前のこの日、私はそれまでの自分の行いに対し警鐘が鳴ったことに気付かされました。当時、私の人生は最悪の方向に向かっていました。」
「酒の飲み過ぎで命を落としかけていたのです。」

アンソニーはアルコール依存症に苦しんでいた過去をそう告白するとともに、「死」ではなく「生」を選びアルコールを断ち切ることを決意したその日から45年が経過したことを動画の中で明かすのだった。そして「調子の悪い日」や「心配を抱えた日」もあったが、今までの自身の人生は「概ね素晴らしいものである」と視聴者に胸を張って伝えた。

アンソニーはさらに若い世代に向けて、

「“今日”という日は、昨日あなたがものすごく悩んでいた“明日”です。」
「どうか諦めないでください。」
「闘い続けてください。」

とエールを送った。

アンソニーは2018年にロサンゼルスで開催された「LEAP conference」の席で、昔は職場である劇場でも常に二日酔い状態であったこと、その泥酔ぶりは共演者からも煙たがられるほどであったことなどを告白しており、そんな自身を変えるきっかけとなったのは1975年に出席した「AA(アルコホーリクス・アノニマス)」(アルコール依存症者が匿名で参加するミーティング)で出会った女性からの「神様を信じてみたら?」という一言だったことを明かしていた。

自身の人生を大きく変えるきっかけとなったその日から今日までの45年間を、神の存在に支えられ勇気付けられながら過ごしてきたというアンソニー。2020年終盤に公開した動画の最後は笑顔で、

「どうかよいお年を。」
「(来年は)最高の一年になりますよ。」

とポジティブなメッセージで締めくくっている。

このたびのアンソニーによる動画は、女優のサルマ・ハエックやリー・トンプソンが「美しいメッセージ」と称賛、パトリシア・ヒートンも「もっと聞いていたい」とコメントしており、他にも多数のセレブが禁酒45年達成や83歳の誕生日に祝福の言葉を寄せている。

「“今日”という日は、昨日ものすごく悩んでいた“明日”」「どうか諦めないで」―アンソニーからのメッセージは、アルコール依存に苦しむ人だけでなく、明日に希望を見い出せずにいる人々にとっても一筋の光となって心を照らしてくれたことだろう。



(TechinsightJapan編集部 c.emma)