世の中には「コロナ禍でもリモートワークが通用しない」という業界や業種もある。その1つに挙げられるのが、職人なくして建物の完成も実現しない建設業界だ。愛知県の50代男性(建築・土木技術職)はキャリコネニュースに
「テレワークでは仕事にならない。現場に出向くのはもちろん、『出社して業務をするのが仕事だ』と考えている人が大部分だと思います」
といった声を寄せている。
新型コロナウイルス第3波が猛威を振るうなか、多くの感染者を受け入れる医療機関や、院内クラスター感染から高齢者を守る介護職など、いわゆるエッセンシャルワーカーと呼ばれる人たちも「在宅勤務で」とはいかない。都内在住の40代女性(パート・アルバイト)もその一人だ。(文:鹿賀大資)
「直接訪問だと、感染予防対策が大変です」
「介護職なのでテレワークは無理です」という女性は、出社することで抱えるリスクや不満を明かす。利用者への感染を心配するあまり、外出する場所が限られてしまうため「ストレスがたまります」と続ける。
「通勤は上司の配慮で、ラッシュ帯を避けられています。でも正社員は理解してくれず『何であの人だけ』みたいな雰囲気が満々です。だから今の職場は辞めて、夜勤専従の転職を考えています」
同じく都内の30代男性は、福祉・介護事業のフランチャイズ展開をする本部に勤務している。職場では加盟店への訪問組と、オンライン面談組に別れるという。
「直接訪問だと、感染予防対策が大変です。それに訪問先によっては、東京からの移動に懸念を持つところもあります。ちなみにPCR検査の費用も、会社の負担増加になっていて、何かとストレスしかありません」
「一時は時短営業でしたが、今はもう元の時間に戻っています」
「テレワークせざるを得ない職種って世の中に結構ありますよね」と語るのは、家電量販店で働く青森県の40代女性。その店舗では「生活必需品を取り扱っているからお店を閉めるわけにはいかない」という会社の方針のもと、コロナ禍でも営業を続けている。
「会社のコロナ対策は、どれも基本的なことばかりです。消毒液を入口に置く、レジにシートを設置する、従業員の検温実施、手洗いやマスク着用の促進など。それ以外には閉店時間を1時間早めたくらいです。もう元の時間に戻っていますが……」
また“コロナへの危機感”について「その地域によって違うでしょうが」と前置きした上で、「私の住んでいるところは、現時点ではそんなに感染者数は多くはありません」という。さらに、
「地方って流行りものが遅れてやってくるんですよね。そう考えると、ちょっと怖いです。特にGOTOが始まってから、他県ナンバーの車がやたらと目についてしまいます。かといって、来るなと責めるわけにはいきませんし」
とのことだ。
※キャリコネニュースでは引き続き
「コロナ第3波到来でもテレワークにならない人」や「お酒の失敗エピソード」などのアンケートを実施しています。