2020年12月28日 12:21 弁護士ドットコム
ジャーナリストの伊藤詩織さんが元TBS記者の山口敬之さんから性暴力被害を受けたと訴えた事件をめぐり、山口さんから虚偽告訴と名誉毀損の疑いで刑事告訴されていた伊藤さんについて、東京地検は12月25日、不起訴処分とした。
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山口さんは2019年6月、伊藤さんが「虚偽の被害を捏造して訴訟を起こし、さらに『デートレイプドラッグを盛られた』などと嘘や根拠のない思い込みを流布した」などとして、警視庁に刑事告訴していた。
これを受け、警視庁は2020年9月28日、伊藤さんを書類送検した。刑事訴訟法において警察は、原則として捜査した事件はすべて送致(送検)し(246条本文)、告訴事件については「速やかにこれに関する書類及び証拠物を検察官に送付しなければならない」(242条)とされている。
伊藤詩織さんは弁護団を通じて、「今回の不起訴はすごく安心しました。けれど、警察側が告訴を受理したら書類送検される点は、形式上、当たり前だとわかっていても、性被害を受けた当事者としてものすごく恐ろしいと思いました。これからアクションを起こす人に、どれくらい影響が出るんだろうと」とコメントしている。