募集要項や面接で説明された仕事内容と、入社後の実態がかけ離れている。そんな「問題あり」の会社は少なくないようだ。自動車販売の仕事をしていた群馬県の20代前半キャリコネニュース読者は、
「面接の時に聞いていた待遇、仕事内容がまったく異なっていた。ほかにも、飲み会は実費で強制参加、私用車を蹴られる、何も教えてくれない、指示系統バラバラ、サービス残業など問題だらけ」
と、数々の「ブラック企業エピソード」を暴露。男性はこの会社を2週間で退職し、現在は別の会社で営業の仕事をしている。「あんなところ、辞めて良かった」と胸をなでおろしている。
入社前の会社の説明と実際の仕事内容の相違を理由に、即行で会社を退職した人はほかにもいる。キャリコネニュースに寄せられたエピソードを紹介しよう。(文:大渕ともみ)
残業月100時間超えの個人宅営業「会社として何かが欠如していた」
栃木県の20代女性は個人宅訪問の営業をしていたが「労働契約書と内容があまりにも違いすぎた」ことから、1か月で仕事を辞めたことを打ち明ける。
「試用期間1か月で残業は100時間超え。しかも試用期間中は日給制のみなし残業なので、給料に反映されなかった。ほかにも、試用期間中は社会保険に入れないことや、片道1時間半の通勤距離がネックだった」
女性は「人間関係は悪くなかったけど、会社として何かが欠如していた」と振り返る。あまりにひどい労働環境のせいでストレス障害や鬱になりかけ、やむを得ず退職を選んだという。
「『顔が死んできている』と友達や家族に言われていた。退職して、少しずつ今までの自分と健康を取り戻しつつある」
女性は現在、アルバイトをしながら体調の完全回復を待っている状況だ。
事務職志望。妥協して販売職に就くも「実際にしたお仕事は営業職」
熊本県の20代女性は、新卒で入社した会社を1か月足らずで辞めた。「募集要項には『販売職から』と書いてありましたが、数年働けば事務職に異動できると聞き入社しました」と志望動機を明かす。
しかし、いざ入社してみれば「研修は販売職寄りだったのに、実際にしたお仕事は営業職」だったといい、募集要項に書いてあることと明らかに違っていたようだ。このことから会社に対する不信感を持ち始めた女性だが、さらに退職を決意する決定的な出来事が起こる。
「新型コロナウイルスによる緊急事態宣言が終わる直前に『飛び込み営業で違う市に行け』という指示を受けました。このご時世に『市外に行け』というのが理解できませんでした」
それでも職場の人間関係が良ければ、退職は踏み止まった可能性がある。しかし残念ながら「上司や同期とも性格や価値観が合わず、そのまま退職しました」ときっぱり。女性は現在、アルバイトで収入を得る日々を送っている。
募集要項と実際の業務内容に相違があることや、コロナ禍での飛び込み営業指示など会社に問題があったことは否めない。しかし、そもそも事務職に絞って就職活動をしていれば、違う未来が待っていたかもしれない。
※キャリコネニュースでは引き続き【募集】仕事を即行で辞めた人や「お酒の失敗エピソード」などのアンケートを実施しています。