"学歴社会"とも言われるが、成果を重視する職場も少なくない。和歌山県の50代男性は、自身の体験から「学歴は要りません。何を学んだか、研究したかが大事です」と語る。
男性は旧帝大の院卒。現在はメーカー系の企業で年収1300万円と、学歴を生かした専門分野で活躍するエリートだ。現に自身の職場でも「院卒が主で私大はほとんどいません」という。
とはいえ過去の「国立高専卒でもすごい人材がいました。東大卒でも、ずっと実験助手みたいな人もいますし」といった体験から、「学歴に高い低いはありません」と述べている。（文：鹿賀大資）
「IT業界にいると、学歴を見られるのは新卒の時だけです」
愛知県の50代男性は旧帝大院卒で、現在はメーカー系企業のエンジニアとして働いており、年収は850万円。「あくまで学歴という偏狭な観点ですが」と前置きした上で、
「自分の会社を見る限り、学歴はまったく関係ありません。私も含め、他の東大院卒や京大院卒の同期も主任止まりです。今は、私より偏差値が30も低い年下課長に顎で使われています」
といった声を寄せている。
千葉県の30代男性も「学歴に左右されず目的意識をしっかりと持った人が、社会で活躍できていると考えています」という。自身の学歴については「早くから社会で経験を積みたかったので、大学中退の高卒です」と明かす。それでも現在は、年収700万円のITエンジニアだ。
「IT業界にいると、学歴を見られるのは新卒の時だけです。その後は何を考え、何をしてきたかが重要視されます。私は中途採用の面接を担当することも多いですが、学歴を見ることはほぼありません。やりたいことが明確であれば、私のような道も1つでしょう」
「自分の長所や得意分野を生かせる職に就くことができれば、学歴は関係ない」
神奈川県の20代男性（年収500万円）は体育大学を卒業し、現在は教員として働いている。大学時代の同期の中には、男性と同様に教員免許の有資格者も少なくない。
しかし彼らは教職の道には進まず、「多くが一般企業や専門職で活躍している」という。男性は、
「自分の長所や得意分野を生かせる職に就くことができれば、学歴は関係ないと感じている」
とコメントしている。
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