トップへ

ビーチの巨大クリスマスメッセージに心温まる「オーストラリアより愛をこめて」

2020年12月25日 10:32  Techinsight Japan

Techinsight Japan

「また会いましょう 愛をこめて、オーストラリアより」と書かれた巨大メッセージ(画像は『LADbible 2020年12月21日付「Giant Christmas Card Message Appears On Australian Beach」(Credit: Edward/Tourism Australia)』のスクリーンショット)
欧米諸国においてクリスマスは家族や親戚が集まる大切な時期だが、今年は多くの国が渡航制限を設けており、家族と離れ離れのクリスマスを過ごすという人も少なくない。そんな人々の気持ちを汲んだ心温まる巨大クリスマスメッセージがオーストラリアのビーチに出現し、話題を呼んでいる。『Sky News』『LADbible』などが伝えた。

このほど豪ビクトリア州ジーロングのラフスビーチ(Raafs beach)に縦40メートル、横70メートルもの巨大なクリスマスメッセージが現れた。

オーストラリアを象徴する動物“コアラ”の親子とクリスマスツリーのイラストが付きで、「また会いましょう(We will meet again)愛をこめて、オーストラリアより」と書かれている。

この「また会いましょう(We will meet again)」の言葉は今年4月、新型コロナウイルスの感染拡大を受けてイギリスのエリザベス女王が行った国民演説で締めくくった重要な文言である。女王が毎年恒例のクリスマス演説以外で国民演説を行うのは、即位後の68年間で5回目のことであった。

この台詞は第二次世界大戦中にイギリスで大ヒットした歌手ヴェラ・リン(Vera Lynn)の『We will meet again』の歌詞から引用されており、女王は「新型コロナウイルスの危機は必ず乗り越えられる」と国民に呼びかけていた。

つまりこの一文には、単なるクリスマスの挨拶以上のメッセージが込められていたのだ。

今回のビーチに現れたクリスマスメッセージは、“バーロン・ヘッズのバンクシー”の異名をもつサンドアーティストのエドワードさん(Edward)とオーストラリア政府観光局によって実現したそうだ。

オーストラリア政府観光局のフィリッパ・ハリソンさん(Phillipa Harrison)は、このクリスマスメッセージに込められた思いをこのように明かした。

「今回の作品は、オーストラリア国民が思っていることを美しく捉えたものです。私たちの多くがイギリスをはじめ、世界中にいる家族や友人のことを恋しく思っています。」
「このメッセージの通り、私たちの別れは一時的なものにすぎません。イギリスにいる家族や友人を再び迎え入れられる日を、私たちは心待ちにしています。」

この時期は暖かい気候のオーストラリアには、通年であればクリスマスから新年にかけてイギリスから多くの観光客がやってくる。オーストラリア当局によれば、昨年12月のイギリスからオーストラリアへの渡航者は11万8,500人に上ったそうだ。

オーストラリアでは現在、他州を移動するにも自己負担による2週間のホテル隔離を強いられる州もあり、家族と会えずにいる人も多い。そのためこの巨大なクリスマスメッセージに込められた思いには国内からも共感の声があがっており、人々を元気づけているという。

画像は『LADbible 2020年12月21日付「Giant Christmas Card Message Appears On Australian Beach」(Credit: Edward/Tourism Australia)』『The Royal Family 2020年4月5日付Instagram「Her Majesty The Queen addresses the UK and Commonwealth in a special broadcast recorded at Windsor Castle.」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 YUKKE)