理容室の厚意でホームレス男性が大変身　家族と涙の再会も（ブラジル）＜動画あり＞

ブラジルで暮らすホームレスの男性が、ある理容室の厚意で髭剃りや散髪を済ませ、おしゃれな服に身を包んだ。男性が男前に大変身する様子は店のSNSに投稿されて拡散し、男性を探していた家族の目にも留まった。『Bored Panda』『Tank’s Good News』などが伝えている。

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ブラジルのゴイアス州ゴイアニア市セトル・マリスタで理容室を営むアレッサンドロ・ロボさん（Alessandro Lobo）のもとに今月12日、ホームレスの男性がやってきた。男性はホームレス歴3年のジョアン・コエーリョ・ギマランイスさん（João Coelho Guimarães、45）で、アレッサンドロさんとは顔見知りだった。

アレッサンドロさんは「ジョアンさんはここ2か月間ほど毎日、店の前で空き缶を拾っていたんだ。それで彼にお腹が空いているかどうか聞くと、『髭を剃りたいから剃刀を貸してくれないか』と言われてね。そこで店のみんなで協力して、ジョアンさんに最高の待遇をしようと決めたんだ」と明かし、髭剃り、散髪をして体をきれいにし、ジャケット、ズボン、シャツを3枚と靴を提供した。

実はアレッサンドロさんの本業は歌手だが、コロナ禍で全てのショーがキャンセルとなり、最近は理容室兼男性向けトータルコーディネートサービスを提供する店の経営に力を入れていた。

アレッサンドロさんは「ジョアンさんを変身させるのに2時間かかったよ。彼はとてもシャイであまり話はしないんだけどね。仕上がりにはとても満足して感謝していたよ。彼は本当に男前なんだ」と当時を振り返る。


なおジョアンさんが別人のように変身していく様子はカメラが捉えており、今月16日に店のSNSに投稿された。そしてこの写真をたまたま見たジョアンさんの家族が店に連絡を取り、ジョアンさんはこの翌日、10年ぶりに妹マリアさんと再会を果たした。


ブラジルの首都ブラジリアに住んでいるマリアさんは兄ジョアンさんを長い間探しており、「もしかしたら亡くなってしまったのでは」と思っていたそうだ。ジョアンさんはマリアさんとの再会を涙を流して喜んでおり、アレッサンドロさんは「今年はつらいことがたくさんあったからね。ジョアンさんのことはチームみんなで喜んでいるんだ」と語った。

ちなみにその後のジョアンさんだが、マリアさんからの同居の誘いを断り、今でも路上で暮らしているとのこと。アレッサンドロさんは「ジョアンさんは『路上のほうが自由だから、家には帰りたくないんだ』と言ってたよ」と明かすと、こう述べた。

「困っている人がいれば、これからも手を差し伸べていこうと思っているよ。たとえそれが小さなことでもね。」



画像は『P A D O O　2020年12月16日付Instagram「Todos os dias o Sr. João Coelho passava em frente da loja Padoo moda masculina catando latinhas.」「Bom dia diretores!」「Para tudo!」、2020年12月18日付Instagram「FAZER O BEM SEM OLHAR A QUEM」』のスクリーンショット
（TechinsightJapan編集部　A.C.）