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炎に包まれた部屋に飛び込み1歳の妹を救出した7歳男児「妹が死ぬなんて嫌だった」(米)

2020年12月25日 05:51  Techinsight Japan

Techinsight Japan

恐怖を抱きつつも妹を救った7歳男児(画像は『WCIV 2020年12月20日付「Heroic 7-year-old boy rescues toddler sister from burning home in Tennessee」(CNN Newsource)』のスクリーンショット)
アメリカのある民家で就寝中に火災が発生し、家族のうち1歳10か月の娘だけが室内に取り残されてしまった。外の小さな窓から侵入して救出する方法しかなく、夫妻は「怖くてできない」と訴える7歳の息子に頼むしかなかった。息子は勇気を出して炎に包まれた部屋に飛び込み、無事に妹を救出できたという。『WVLT』などが伝えている。

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今月15日、米テネシー州ニュー・タズウェル在住のニコル・デビッドソンさん(Nicole Davidson)と夫のクリスさん(Chris)の自宅が火事に見舞われた。真夜中にニコルさんがふと目が覚めると、煙と炎が家の中に充満し始めていることに気付いた。

ニコルさんとクリスさんは元消防士だったため、3人の子供たちを避難させようと迅速に行動した。ニコルさんは「夫が消火器を持ってきて、私は子供たちを救出することにしたのです。まずは炎の近くにいた息子2人を救出しました」と振り返る。

その後、別の寝室で寝ていた1歳10か月の娘を救出しようとした。しかしその途中にあるリビングルームはすでに炎に包まれており、娘のいる部屋に向かうことは不可能だった。ニコルさんとクリスさんは一旦、息子たちを外の安全な場所へ連れ出した。

娘がいる寝室へのルートは炎によって閉ざされてしまったため、外から窓に侵入する方法しかなかった。しかしその窓は小さくニコルさんとクリスさんでは身体を通すことができず、7歳の息子イーライ君(Eli)に託すことにした。

窓から入って妹を助ける作戦を聞いた当時の心境を、のちにイーライ君は「パパは窓を壊して道を作ってくれたけど、『できないよ!』って2回くらい言ったんだ。怖かったけど、妹に死んでほしくなかったから」と明かしているが、炎を目の前にして恐怖を抱きつつも妹を助ける選択をしたのだ。


勇気を振り絞ったイーライ君は窓から妹のいる部屋に入ると、妹を抱えて外で待ち構えていたクリスさんに渡した。その直後、イーライ君は窓から飛び降りて無事に脱出したという。

この火災でニコルさんらの自宅は全焼してしまったが、幸いにもケガ人は出なかったそうだ。今回の救出劇が報じられると「勇気があるというのは、恐怖がないという訳ではない。恐怖に打ち勝ち行動した先に勇気があるんだ」「彼は本物のヒーローだ」「まだ幼いのに、この子の行動には脱帽だよ」と多くの称賛の声が集まった。

画像は『WCIV 2020年12月20日付「Heroic 7-year-old boy rescues toddler sister from burning home in Tennessee」(CNN Newsource)』『ABC7 Chicago 2020年12月20日付「‘I didn’t want my sister to die’: 7-year-old boy rescues baby sister from TN house fire」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)