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FIAが100パーセント持続可能なF1燃料を開発、マニュファクチャラーによるテスト開始へ

2020年12月24日 18:01  AUTOSPORT web

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FIAロゴ
FIAは、2030年までにカーボンネットゼロを目指す取り組みを続けるなか、F1で使用する100パーセント持続可能な燃料を開発、テストのために各パワーユニットマニュファクチャラーに提供した。

 FIAは年次総会において、2021年からカーボンニュートラル、2030年までにはネットゼロの達成を目指すための野心的な環境戦略を承認した。

 すでに2014年のF1ハイブリッド・パワーユニット導入により、FIAは持続可能性への取り組みを始めている。

 さらにFIAの技術部門は、100パーセント持続可能な燃料の研究、開発、製造をF1の厳格な仕様に合わせて行っている。これは二酸化炭素排出量削減に向けたF1の探求における、もうひとつの重要なステップとなる。

「第二世代のバイオ燃料種として、人間や動物による消費を目的としていないバイオ廃棄物のみを使用して精製した最初の製品が、テストと評価のためにF1のパワーユニットマニュファクチャラー各社へ送られている」とFIAの声明にはしるされている。

「その目的は、この技術が機能することを実証し、また、F1サプライヤーが自身で燃料を開発することを促すことにある。F1が新パワートレイン構造の導入を目指すうえで、100パーセント持続可能な燃料は必須条件だ」

「2021年から、ヨーロピアン・トラック・レーシング・チャンピオンシップなどのFIAの他の選手権においても、持続可能性のある燃料が使用可能になる」

 F1には2026年あるいは2025年に新たなパワーユニットが導入される見込みだ。

 FIA会長のジャン・トッドは次のように述べた。「FIAはモータースポーツとモビリティを低炭素の将来へと導く責任を負っている。我々の活動による環境への影響を削減し、より清浄な地球環境に貢献するということだ」

「F1で使用可能なバイオ廃棄物から作られた燃料を開発することで、我々は新たな一歩を踏み出す。世界でも先進のエネルギー企業の支援のもと、最高の技術と環境性能を組み合わせることが可能である」